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SUPER GT RACE REPORT

2010年 SUPER GT 第3戦 FUJI <予選>

2010年5月1日(土) Qualify 予選
ZENT CERUMO SC430 #38 立川祐路/リチャード・ライアン
公式予選総合結果6位(1分34秒831)
天候:晴れ|コース状況:ドライ

2010年 SUPER GT 第3戦 FUJI <予選> 抜けるような青空となったゴールデンウィークの富士スピードウェイ。スーパーGT第3戦を迎えたLEXUS TEAM ZENT CERUMOは、公式スケジュールの始まるこの日、早朝から公開車検とともにコースマーシャルたちの救出訓練に協力するなど、いつもよりもやや慌しい雰囲気の中、午前9時からの公式練習セッションに臨んだ。

 通常の300kmではなく、400kmと100kmも長いレース距離で行われる今大会だけに、セットアップとタイヤ選択が重要となってくるが、前回の岡山大会で2位表彰台を獲得した#38 ZENT CERUMO SC430は、34kgとウエイトハンデも増加したとあって、この公式練習は午後の予選、そして明日の決勝に向けて非常に大切なデータを収集する機会でもある。

 過去2戦同様、セッション序盤はピットで待機した#38 ZENT CERUMO SC430は、開始から約20分経過したところで立川がステアリングを握ってコースイン。マシンをチェックしていったんピットインすると、午前9時28分に再度ピットアウト。序盤は1分37秒台での周回をしていた立川だが、徐々にペースアップを果たすと1分36秒641をマークして8番手に浮上。立川は精力的に周回を重ねる。

 高木監督、ライアンがコンクリートウォールから並んで見守る中、午前9時40分過ぎに再びコースインした立川は、ポジションは8番手と変わらないものの、午前9時47分にそれまでのベストとなる1分36秒603をマーク。さらにピットイン&アウトを繰り返し、マシンを煮詰めていくLEXUS TEAM ZENT CERUMOは、さらに立川が周回。午前10時14分には1分35秒853とさらにタイムを上げ、7番手としてようやくライアンにバトンタッチ。

 待ちかねたように#38 ZENT CERUMO SC430に乗り込んだライアンは、コースイン直後から1分37秒台、36秒台と順調にタイムアップ。セッション終了間際の午前10時38分には1分35秒770と、この公式練習での#38 ZENT CERUMO SC430のベストタイムを更新。LEXUS TEAM ZENT CERUMOは6番手で公式練習を終えることとなった。

2010年 SUPER GT 第3戦 FUJI <予選> ピットウォークを終え、LEXUS TEAM ZENT CERUMOは午後1時50分からの予選1回目に臨む。路面温度が37℃に達する中、まずGT300との混走時間帯に基準タイムをクリアするためにライアンがステアリングを握ってコースイン。ゆっくりと1周してタイヤを温めたライアンは、計測2周目にいきなり1分36秒018を叩き出し、モニターのトップに。さらにもう1周アタックしたライアンは、惜しくタイムアップこそならなかったものの、再び1分36秒152という好タイムを刻んでピットイン。ヘルメットを被り、ピットでモニターを睨んでいた立川にステアリングを託す。

 交代した立川は、午後2時にピットアウト。いったんピットに戻るも、午後2時05分に再びピットアウトした立川は、ラスト10分間のGT500占有時間帯でのアタックを想定し、マシンのフィーリングをチェック。タイム更新こそなかったものの、1分36秒027をマークするなどしてピットに帰還。この段階で5番手につけた#38 ZENT CERUMO SC430と立川は、GT300の占有時間帯のあとに控えた、ラストアタックのときを待つ。

 過去2戦とは異なり、スーパーラップ方式を採用している今大会。上位グリッドを決するスーパーラップに進出するためには、この予選1回目を8番手以内でクリアしなければならない。午後2時28分、GT500のボードがタワーから提示され、10分間のGT500マシンのみによるアタックが始まった。

2010年 SUPER GT 第3戦 FUJI <予選> 僅か10分のセッションながら、良いタイミングを図るべく開始直後はピットで待機した立川は、ウォールから見守る高木監督とライアンに見送られ、午後2時32分にピットアウト。まずは1分37秒台のラップでタイヤを温めた立川は、いきなり1分35秒038にタイムを上げてモニターのトップに。しかし、公式練習トップの#35 MJ KRAFT SC430が1分34秒406をマークするなど、ライバル勢がタイムを上げたことで#38 ZENT CERUMO SC430のポジションはじりじりとドロップ。チェッカー提示後のファイナルラップでは1分44秒と、アタックを完遂しなかった立川だったが、無事このセッションを終えて#38 ZENT CERUMO SC430は4番手に。決して納得の行く状況ではなかったとはいえ、手堅くスーパーラップへの切符を手にすることとなった。

 午後4時05分、GT300のスーパーラップに続いて、いよいよ明日の決勝のグリッドを決するGT500のスーパーラップが始まった。僅かに西に傾いたものの、日差しは初夏を思わせるほどに眩しい。

 #38 ZENT CERUMO SC430のアタッカーを務める立川は、#23 MOTUL AUTECH GT-R、#17 KEIHIN HSV-010、#8 ARTA HSV-010、そして#24 HIS ADVAN KONDO GT-Rに次ぐ5番目にコースイン。2周をかけてタイヤを温めると、ヘッドライトを点灯して渾身のアタックに入る。セクター1、セクター2を順調にクリア、トップタイムの期待が掛かった立川だったが、テクニカルなことで知られるセクター3でのグリップ感が僅かに足りず、タイムは1分34秒831の3番手に留まる。

 ウォールでモニターを睨みながら表情を変えなかった高木監督だが、この段階で3番手ということで、その後のアタッカーたちのタイム更新によって#38 ZENT CERUMO SC430のポジションは下がり、結局6番手から明日の決勝を戦うこととなった。

 納得の行かない表情でマシンを降りた立川だったが、明日は400kmという長丁場だけに、予選3列目からでも優勝争いは可能。チーム一丸となっての決勝での追い上げに期待したい。

監督/高木虎之介
「今日は実は走り始めからクルマのバランスが今ひとつだったので、細かく調整していったものの、スーパーラップのタイムを見る限りでは、まだちょっと完璧という状態ではなかったようです。セクター1~2はなんとかごまかしてくれたようですが、セクター3はどうしてもクルマのバランスが出るので……。ドライバーに聞いてもバランスはそれほど悪くはないとは言うものの、タイムが出ないので、やはりグリップが少し低いのかなと思います。6番手は残念ですが、明日はいつもより長いレースですから、戦略を含めいろいろ作戦を練りたいですね」