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SUPER GT RACE REPORT

2011年 SUPER GT 第2戦 FUJI <予選>

2011年4月30日(土) Qualify 予選
ZENT CERUMO SC430 #38 立川祐路/平手晃平
公式予選総合結果11位(1分34秒218)
< 公式予選 > 天候:晴れのち曇り|コース状況:ドライ

2011年 SUPER GT 第2戦 FUJI <予選> 2010 年シーズンをランキング 9 位と悔しい結果で終えた LEXUS TEAM ZENT CERUMO。来るべき 2011 年を逆襲のシ ーズンとするべく、高木虎之介監督を筆頭にシーズンオフの間には マシンを見直すと同時に、立川祐路の相棒として新たに平手晃平を ドライバーに迎えるなど、一層の陣容強化に努めてきた。 3 月 11 日に起こった東日本大震災の影響で、当初予定されていた岡山大会が順延されたため、シリーズ開幕はゴールデンウィークの風物詩ともなっている、第 2 戦富士にずれ込んだが、満を持して迎えた事実上の今季開幕戦に、高木監督以下スタッフ一同は並々ならぬ闘志を胸にレースウィークに臨むこととなった。

 開幕前の合同テストなどがキャンセルされていたことから、前日の金曜には 2 回の習熟走行セッションが設けら れ、#38 ZENT CERUMO SC430 もこれに参加し、立川を中心に精力的な周回を重ねることに。最初のセッショ ンこそ 10 番手となったが、2 回目のセッションでは 7 番手と復調の兆しを見せた LEXUS TEAM ZENT CERUMO は、いよいよ今シーズン最初の公式セッションとなる公式練習に駒を進めた。

 例年よりは涼しいものの、爽やかな天気に恵まれ霊峰富士がきれいに浮かび上がるこの日。公式練習は午前 9 時 10 分から行われた。セッション開始直後はピットで待機していた #38 ZENT CERUMO SC430 だが、開始から約 7 分が経過したところで立川がステアリングを握ってコースイン。 1 分 38 秒 628、1 分 34 秒 854 と順調 にタイムを上げた立川は、さらに 1 分 34 秒 309 へとタイムアップし 3 番手に。

 その直後の午前 9 時 25 分、立川はいったんピットイン。この間に#38 ZENT CERUMO SC430 は 6 番手あ たりに後退。その後立川はピットイン&アウトを行いつつ、午後の予選、そしてスーパーラップに向けたセットアップとタイヤ選択を進めることとなったが、この段階でトップタイムは 1 分 33 秒台へと突入し、早くも攻防は激しさを増 して行く。そんな中、午前 9 時 50 分過ぎにダンロップコーナー立ち上がりで GT300 マシンのタイヤが脱落するア クシデントが発生。このためセッションは赤旗中断されたが、午前 10 時 07 分に再開となった。

 再開後もしばらくは立川がステアリングを握ってメニューを進めたが、午前 10 時 21 分に平手にバトンタッチ。 平手にとっては、これが LEXUS TEAM ZENT CERUMO での公式セッションデビューとなるが、若手とはいえす でに経験豊富な逸材だけに、セッション終盤まで順調に走行を重ねて行く。最後には今一度立川がコクピットに戻 りフィーリングをチェック。最終的には総合 7 番手ながら、「前日に比べてバランスはまずまず」と立川が語ったよう に、レクサス勢の最上位でこのセッションを終えた。

2011年 SUPER GT 第2戦 FUJI <予選> 午後 1 時 15 分、スーパーラップへの進出権争いとなる公式予選 1 回 目が始まった。スーパーラップへの進出を果たすためには、まずはこの セッションでトップ 10 入りをクリアしなければならない。

 セッションは最初の 25 分間が GT300 と GT500 の混走時間帯、そ の後 GT300 の占有時間帯をはさみ、ラスト 10 分での GT500 占有時 間帯が行われるというフォーマット。このため LEXUS TEAM ZENT CERUMO では、まず平手がステアリングを握って混走時間帯に基準タ イムをクリア、その後立川がフィーリングをチェックしたのち、占有時間帯にアタックをかけることとなった。

 午前中の青空が消え、すっかり曇天となった午後 1 時 15 分、 強い追い風がストレートに吹き付ける中、セッションはスタート。ま ずは平手がピットを離れる。

 コースインした平手は、1 分 39 秒 467、1 分 36 秒 018 と順調 にタイムアップ。セッション序盤とあって、状況次第ではモニターの トップに躍り出るなど、楽に基準タイムをクリアすると、今度は立川 がコクピットにおさまり、午後 1 時 28 分、ニュータイヤを履いた #38 ZENT CERUMO SC430 はピットを離れる。

 コースに入って 3 周目、立川は 1 分 35 秒 331 へとタイムアッ プ。翌周も 1 分 35 秒 390 をマークした立川だったが、強い風とコンディションの変化によるものか、バランスは今ひとつでニュータイヤながら思いのほかタイムは伸びない。加えてライバル勢のタイム更新もあり、 #38 ZENT CERUMO SC430 のポジションはこの段階で 10 番手に。こうした状況で混走時間帯は終了し、立川はいったん ピットへ。チームは GT300 の占有時間帯に#38 ZENT CERUMO SC430 にセットアップ修正を加えるとともに、 ニュータイヤを履かせるなど、アタックの準備を整える。

 午後 1 時 50 分、タワーに「GT500」のボードが提示され、スーパーラップ進出を賭けた 10 分間の GT500 占 有時間帯が始まった。LEXUS TEAM ZENT CERUMO は、予定通り立川をコースに送り出す。

 ニュータイヤをゆっくりと温めていく立川は、計測 1 周目を 1 分 39 秒 039 とすると、翌周は 1 分 36 秒 772 を マーク。しかし、トップのマシンはこの時点で 1 分 33 秒台に突入している状況で、バランスは多少改善されているものの、残念ながら#38 ZENT CERUMO SC430 のポジションは 12 番手あたり。

 それでも渾身のアタックを続ける立川は、セッション終盤に 1 分 34 秒 255 をたたき出し、スーパーラップ進出 圏内の 10 番手に浮上。いったんはポジションを下げたが、さらにファイナルラップに 1 分 34 秒 218 を絞り出すと、 残り数十秒というところで#38 ZENT CERUMO SC430 は 10 番手に再浮上を果たす。

2011年 SUPER GT 第2戦 FUJI <予選> だが、ギリギリでスーパーラップ進出かと思われた次の瞬間、 他車が立川のタイムを 0.014 秒上回り 10 番手に滑り込む。こ の結果、#38 ZENT CERUMO SC430 は 11 番手にポジショ ンダウン、スーパーラップ進出を逃すという予想外の展開となっ てしまった。

 決勝を 11 番手からスタートすることが決まり、高木監督以下 、 平手、チームスタッフも無念の表情で帰還した立川を迎えることとなってしまったが、明日は雨も懸念されており波乱の展開が予想される。それだけに、LEXUS TEAM ZENT CERUMO には 会心の追い上げを期待したい。

2011年 SUPER GT 第2戦 FUJI <予選>ドライバー/立川 祐路
「正直、今日の予選結果は予想外ですね。今回いろいろなニューパーツを投入して来ているのですが、なぜかクル マがコンディションの変化にシビアに反応してしまって......。これまで自分も経験したことがないほど、クルマのキ ャラクターがころころ変わってしまう感じで、公式練習では結構いけそうだったものが、予選ではオーバー傾向が出てしまって。占有時間帯に向けて修正をしてもらったんですが、それでもタイム的にはあれが限界でしたね。悔しいですが、明日は頑張って追い上げます!」

2011年 SUPER GT 第2戦 FUJI <予選>ドライバー/平手 晃平
「昨日から徐々にセットアップを改善して、だんだん良くなって来ていましたし、朝の公式練習を走った感じも凄く良かったんですが、午後の予選では風が強かったせいか、バランスが大きく変わってしまっていました。その状況から立川さんが引き継いで、修正を加えて占有時間帯のアタックに向かったのですが、新しい空力パーツのデータが充分ではないこともあり、合わせ込みという部分で難しかったかもしれません。明日に向けて、チームと戦略やセットアップなど、いろいろ話し合って臨みたいと思います」

監督/高木虎之介
「テストが出来ない状況で迎えた開幕戦ということで、ぶっつけ本番というか、新たに開発されたパーツをたくさん 付けて昨日から走ったわけですが、昨日も午前から午後に向けて良くなり、今日の朝の公式練習でもさらに良くな ったのですが、肝心の予選 1 回目での 1 発のタイムが出なかったですね。残念ですが、問題は決勝。新加入の平 手が決勝でどんな走りをしてくれるか、チームとしてまだ読めないところがありますが、彼にもかなり期待していま す。天候も読めませんが、明日はひとつでも上に上がれるような良いレースをしたいと思います」