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SUPER GT RACE REPORT

2012年 SUPER GT 第5戦 SUZUKA <予選>

2012年8月18日(土) Qualify 予選
ZENT CERUMO SC430 #38 立川祐路/平手晃平
公式予選総合結果8位(1分53秒951)
< 公式予選 > 天候:晴|コース状況:ドライ

2012年 SUPER GT 第5戦 SUZUKA <予選> アップダウンの激しい山岳コースである前戦菅生では、ポイントリーダーの証でもあるトップハンデを背負いながらも5位でフィニッシュを飾り、ランキング首位のまま前半戦を終えた#38 ZENT CERUMO SC430。ポイントを44に伸ばして迎えた後半戦の緒戦、第5戦鈴鹿はシリーズ最長となる1000km。さらにウエイトハンデが増え、88kgを積んでの長丁場の戦いは、LEXUS TEAM ZENT CERUMOにとっては菅生以上に厳しいものとなることが予想されるが、この大会に先立って行われた富士の合同テストではトップハンデながらも上位につけるなど、引き続き好調な走りを見せる#38 ZENT CERUMO SC430に、ドライバーの立川、平手はもちろん、高木監督以下チームスタッフは大きな手応えを感じつつ、鈴鹿のレースウィークに臨んだ。

 走行開始となった土曜の公式練習は午前9時20分からの2時間。薄曇りの下、まずは午前11時まで、1時間40分のGT300との混走セッションが始まった。

 セッション開始からしばらくはいつものように状況を見ていた#38 ZENT CERUMO SC430が立川の手によってピットを離れたのは午前9時34分。GT500で最後のコースインとなった#38 ZENT CERUMO SC430は、まずはゆっくりと周回を重ね、この時点での8番手となる1分53秒819までタイムを伸ばすとピットインするが、思いのほかバランスが良くなかったことから、いきなりセットアップの修正作業に入る。

 ここで約20分を費やしたLEXUS TEAM ZENT CERUMOは、午前10時06分に再び立川をコースインさせるが、やはり期待したようなフィーリングが得られず、早々に立川はピットに帰還。再び約15分ほどのセッティング変更を行うことに。

 午前10時28分にピットを離れた立川は、ここで1分53秒807とベストタイムを更新。状況の改善が見られつつある中で、この後ステアリングを平手に委ねる。

 ステアリングを引き継いだ平手もゆっくりとしたペースで周回を重ね、フィーリングをチェックすると、混走時間帯の終盤、午前10時54分にニュータイヤを履いてピットアウトし1分55秒483をマーク。50℃に届かんとする高い路面温度の中ではコンディション的にタイム更新は難しく、ポジション的に9番手という状況で混走時間を終えることとなった#38 ZENT CERUMO SC430だが、ここまでの流れの中で徐々に方向性を見出すと、GT300の占有時間帯の間にさらにセットアップを修正する。

 午前11時10分からの10分間のGT500占有時間帯に再び立川がコクピットに戻ると、#38 ZENT CERUMO SC430は残り5分となったところで計測ラップに突入。タイヤを温めつつ、1周目を2分03秒288とした立川は、翌周一気にスパートをかけ、1分53秒127をマークして2番手に躍り出る。

 結局このままセッションは終了となり、苦しみはしたものの#38 ZENT CERUMO SC430は2番手と良い形で公式練習を終了。その後のサーキットサファリの時間帯には平手が再びステアリングを握ってセットアップを進め、LEXUS TEAM ZENT CERUMOはノックアウト方式の午後の予選に臨むこととなった。

 気温32℃、路面温度46℃で午後2時から始まったノックアウト方式の公式予選は、まずはGT300からアタック。GT500は午後2時15分のコースインとなったが、決勝に向けてタイヤのマイレージを抑えたいこともあってか、各陣営は序盤ピットで待機。立川がアタッカーを努める#38 ZENT CERUMO SC430もピットでタイミングを計る。

 セッションが残り8分を切ったところでピットを離れた立川は、最初のアタックで1分59秒077をマークし3番手につけるが、その直前にデグナーで#19 WedsSport ADVAN SC430がコースアウト。このため、セッションは赤旗中断となってしまう。

2012年 SUPER GT 第5戦 SUZUKA <予選> 残り3分10秒で再開されたセッションだが、1周2分近く掛かる鈴鹿だけに時間的に許されるのは1アタックのみという状況。このため、立川は他のライバル勢同様、再開直後にコースに飛び出すと猛プッシュ。残り1分を切ったところで計測ラップに突入した#38 ZENT CERUMO SC430は、立川の渾身のアタックで1分53秒282をマーク。その段階では2番手に浮上した#38 ZENT CERUMO SC430だったが、ライバルたちも続々タイムアップ、徐々にポジションが下がってしまう。このセッションでは上位11台までがQ2に進出出来ることとなっていたが、全車がチェッカーを受けた段階での#38 ZENT CERUMO SC430は10番手。辛くも#38 ZENT CERUMO SC430はQ2へと駒を進めることとなった。

 やや陽が翳り、気温は30℃となったものの、路面温度は48℃と相変わらずの暑さとなる中、GT500のQ2は午後2時55分にスタート。10分間のセッションとあって、#38 ZENT CERUMO SC430のコクピットに座った平手は3分ほどタイミングを計ると、午後2時58分にピットアウトしていく。

 残り5分を切り、いきなり1分53秒951の好タイムをマークし2番手につけた平手だが、翌周は1分54秒107とタイムアップはならず。このため、#38 ZENT CERUMO SC430は、このセッションを8番手でチェッカーを受けることに。上位7台がQ3に向け勝ち抜けとなるため、惜しくも#38 ZENT CERUMO SC430は僅か100分の4秒ほどの僅差でQ2敗退となってしまった。

 悔しげな表情でピットに戻った平手だったが、トップハンデを背負って長丁場の決勝を戦わなければならない#38 ZENT CERUMO SC430だけに、チームは熟考の末、立川、平手両ドライバーともに周囲より硬めのタイヤでアタックするという選択をしていたため、予選で苦戦を強いられたのは致し方のないところ。予選での上位グリッド獲得こそならなかったLEXUS TEAM ZENT CERUMOだが、いつもより長い決勝では何があるか全く予想不能なだけに、硬めのタイヤを逆に武器として追い上げの好レースを見せたいところだ。

2012年 SUPER GT 第5戦 SUZUKA <予選>ドライバー/立川 祐路
「走り始めからちょっとクルマのフィーリングが思わしくなく、色々セットアップを変えて修正していったのですが、ちょっと苦戦した一日でしたね。予選に向けては他よりも硬めのタイヤを選んだこともあって、やはりタイム的にはそこでコンマ5秒くらいは差がついてしまったように思います。ウエイトも重いこともありますし、それでQ2までしか行けなかったのですが、硬いタイヤを選んだことで、状況次第ではそれが明日の決勝では良い方向に転ぶ可能性も充分ありますし、それでも4列目だからそれほど悪いポジションでもないですし、たまにはこういうこともある、ということでしょう。ミスなく良いペースで走り切れば、きっと良い結果がついて来ると思います」


2012年 SUPER GT 第4戦 SUGO <予選>ドライバー/平手 晃平

「朝は立川さんが主に走っていたのですが、モニターで見ていても安定はしているものの、少しバランスが悪そうな雰囲気は感じていました。僕に引き継いでからもセットを修正していったのですが、やはり満足出来るバランスには届いていない感じでした。いろいろ対処してはいるものの、ちょうど良いところに持って行けないような感じで、硬めのタイヤでQ2を突破するのは厳しい状況もあったと思います。柔らか目のタイヤであれば、問題なくQ3には行けたのでしょうけれど、万が一を考えると硬めをチョイスしたのも仕方なかったと思います。明日は上位陣が速そうですが、長いレースですし着実に戦えば自ずとポジションを上げることは出来るはず。なんとか5〜6番手を目標にしっかり戦いたいですね」

監督/高木虎之介
「今日は出だしからセッティングがちょっと上手く行かなくて。最後の方でかなり良くなって来たのですが、予選に関しては硬めのタイヤでアタックしたのでタイムを出すのは難しかったと思います。Q3進出は果たせませんでしたが、そういう状況の中、平手も100分の4秒差まで行っていますし、決して悪くはなかったと思います。クルマにはポテンシャルがあると考えて良いと思いますし、明日は天候も不安定かもしれませんから、いつもの3倍もある長いレースでは戦略などしっかりして行けば、きっと結果は出るはず。ドライバーには頑張ってミスなく走ってもらって、チーム側もピット作業などでミスをしないようにきっちりと乗り切れば、上位でのフィニッシュも可能だと期待しています」