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SUPER GT RACE REPORT

2012年 SUPER GT 特別戦 FUJI  <予選>

2012年11月16日(金) Qualify 予選
ZENT CERUMO SC430 #38 立川祐路/平手晃平
レース1公式予選結果:平手 晃平 3位(1分31秒062)
レース2公式予選結果:立川 祐路 4位(1分31秒047)

< 公式予選 > 天候:晴れ|コース状況:ドライ

2012年 SUPER GT 特別戦 FUJI <予選> スーパーGTとFニッポンを同時開催する特別戦として、今回で3回目の開催となるFUJI SPRINT CUP。GTはもちろん、2カー体制でFニッポンにも参戦しているチームスタッフにとっては非常に忙しい週末のスタートとなるが、LEXUS TEAM ZENT CERUMOとして、まずは金曜の午前10時から1時間の公式練習が最初のセッションとなる。

 この日は朝から雲ひとつない晴天に恵まれた。冷たい風が吹くこともあり気温10度ながらも日差しは強く、路面もドライコンディション。このセッションで#38 ZENT CERUMO SC430は走り出しから好調な走りを見せ、立川が1分32秒526のトップタイムを叩き出した。また平手も立川と遜色ない1分32秒722のタイムをマーク。順調に23周を周回し、シリーズ戦最終戦での優勝の好調さを維持していることを証明してみせた。

 午後0時からの1時間はFニッポンのフリー走行。平手はレーシングスーツを着替えてセッションに臨み、また立川はドライバーから監督へと頭を切り替えるなど、あわただしいスケジュールに追われることになった。

 今回は通常のレースと異なり、ふたりのドライバーが別々に予選アタックをして、それぞれが22周のスプリントレースに臨む。17日に行われる第1レースは平手が、また18日に行われる第2レースは立川が担当することになった。シリーズ戦とは異なりお祭り的な意味合いもあるためスタッフは通常よりもリラックスしているようにも見受けられるが、やはりセッションが始まると各自表情が引き締まる。

 第1レースの予選は午後2時35分から20分行われた。気温は14度まで上がっているが風はやや冷たい。開始直後にコースインした平手は真っ先にコントロールラインを越えるとタイヤを温めながら1分36秒955の基準タイムをマーク。次の周回で1分32秒446にタイムアップし3位につけると、翌周には1分31秒197で2位へ順位を上げいったんピットイン。ここで2セット目のタイヤに交換して再びコースへ出ていった。各車ホームストレートでウェービングをしながらタイヤに熱を入れアタックに入る。平手はこの2セット目のタイヤで1分31秒118へタイムアップし、さらに最後は1分31秒062までタイムを縮めてチェッカー。全車がコースレコードを記録するなか3番目のタイムをマークしてまずまずのポジションを得ることとなった。

 第2レースの予選は日がやや傾き出した午後3時40分から20分行われた。気温は13度とあまり変化はないが、路面温度は微妙に低くなっている。3番目にコースインした立川はタイヤを温めながら3周目に1分31秒047をマークして2位につけた。さらに翌周もセクター1、さらにはセクター2でトップのタイムを更新しながら走行し、ポールポジション獲得の期待がかかったが、立川の判断でそのままピットイン。2セット目のタイヤへ交換する作業に入った。セッション残り8分となった時点で各車が再びコースイン。タイヤに熱を入れながら徐々にタイムアップをしていく。立川は前を走行する車両との距離を開けながらアタックを開始、セクター1ではそれまでのベストタイムを更新する走りを見せていたが、前の車両に追いついてしまい満足なアタックができないまま1分31秒068のタイムでセッションは終了。1セット目のタイヤでマークした1分31秒047は4番手となり、2列目からのスタートが確定することとなった。

 なお第1レースが行われる17日の午後は雨。また第2レースが行われる18日は晴れ時々曇りという予報が出ている。

ドライバー/立川 祐路
「予選アタックは不発でした。2セット目でのアタックの最後は前の車両に引っかかってしまいました。ヘアピンコーナーあたりでもう追いついてしまいました。間隔は十分に取ったつもりだったのですが、遅い車両を間に挟む形になってしまいました。1セット目のアタックはいい感じで走行していたのですが、周囲の車両が続々とピットインしていくなか、このタイミングで自分もピットインしないと2セット目に履き替える時間がないのではないかと判断して入りました。平手も2セット目でベストタイムをマークしていましたし、2セット目で勝負をかければ大丈夫だと思っていましたが、残念な結果になってしまいました。それとちょうど西日が非常にまぶしい時間帯だったので苦労しました。実は一昨年、去年とFUJI SPRINT CUPではスタート直後の1コーナーで接触するなどあまりいい結果が残っていないので、今年は何とか結果を残したいと思っています。4位と悪くない順位ですから、まずはそつなく1コーナーをクリアして表彰台に立てるようなレースをしたいと思っています」

ドライバー/平手晃平
「朝の公式練習はトップでしたしクルマのフィーリングはいい状態だったのですが、ベストというわけでもありませんでした。というのも来年に向けて、これまでとは違う足まわりでのテストも兼ねていましたから。パーフェクトではありませんでしたが、朝のセッティングのまま予選に臨みました。最初のアタックは朝のフィーリングからするともうひとつ上のレベルに行きたかったのですが悪くはなかったですね。2セット目のタイヤは構造の異なるものだったのですが、少しムービングが出てしまいタイムアップはなりませんでした。公式練習も1時間だけでしたから、もう少し時間があれば合わせこみができたのでしょうが、それでも悪い感じではありませんから来年に向けてのいいデータが取れたと思います。明日は雨の予想でしかもまとまった雨になりそうなのでまともに走れるのかなという不安もあるのですが、雨の最終戦でも優勝していますし、そこそこに戦えると思いますし、マイナスの要素は全くありません。日曜のレースも、来週のイベントもあるのでクルマを壊さないように無事に走りたいと思います」

監督/高木虎之介
「平手はいい感じで走ったのですがわずかにトップには及びませんでした。ただクルマの調子は悪くありません。トップの1分30秒台などあんなタイムが出るとは予想外です。でもうちもセクター1では負けていませんし、全体をうまくまとめられればトップ争いができていたかもしれませんね。持ち込みの状態から非常にいい走りをしていますし、わずか1時間の公式練習でセッティングまもほぼ決まりましたから悪くはないと思います。あとは新しいタイヤに合わせきれれば決勝での挽回も可能ではないかと思います。明日の予報は雨で午後はかなりまとまった雨になるようですから寒くなってしまいます。タイヤがうまくマッチングしてくれるか不安な部分もありますが、シリーズ最終戦のもてぎでもかなりいい走りを見せてくれたのですから、それは大きな強みです。平手ももてぎでいい走りをしてくれましたからその調子で走ってもらいたいと思っています。
立川は1セット目のアタックでベストタイムを刻んでいたのでポールポジションが取れたと思います。ところがそんな周回でピットへ入ってきてしまいました。2セット目は遅いクルマに引っかかってしまいました。彼はここ2年、このイベントではいい走りを見せることができていませんから、チャンピオンが取れずシリーズ2位になったというフラストレーションを吐き出すような攻めの走りを見せて、面白いレース展開になることを期待したいと思います」