1. HOME > 
  2. SUPER GT > 
  3. 2015年第3戦

SUPER GT RACE REPORT

2015年 SUPER GT 第3戦 THAILAND <予選>

2015年6月20日(土) Qualify 予選
ZENT CERUMO RC F#38 立川祐路/石浦宏明
公式予選総合結果1位(1分25秒295)
< 公式予選 > 天候:晴れ|コース状況:ドライ

2015年 SUPER GT 第3戦 THAILAND <予選> ゴールデンウィークの富士での第2戦から約1カ月半という長いインターバルを終え、いよいよシリーズ第3戦を迎えた2015スーパーGTシリーズ。その舞台は、シリーズ唯一の海外大会となるタイのチャーン・インターナショナルサーキットだ。

 昨年は10月開催であったこのタイ大会、今季は6月の開催とあっていっそうの暑さが懸念される中での今大会。さらに昨年初開催となったこのラウンドでは、全体的にレクサス勢が苦戦を強いられた記憶も新しく、LEXUS TEAM ZENT CERUMOも予選、決勝ともにトップ10に入れず苦杯をなめさせられた。そうした背景にノーポイントに終わった第2戦富士での悔しさも加わり、なんとしても好成績を手にしたいのが今回の第3戦だった。

 朝からまずまずの晴天となった6月20日の土曜日。午前10時ちょうどに、気温32℃、路面温度45℃というコンディションで公式練習がスタートした。

 セッション開始序盤はピットで待機していた#38 ZENT CERUMO SC430は、午前10時12分にピットアウト。立川がステアリングを握ってコースに出た#38 ZENT CERUMO RC Fだったが、その直後に7コーナー先に落下物があり、セッションは赤旗になってしまい、やむなく立川はピットへ。

 午前10時19分にセッションが再開されると、再び立川のドライブで#38 ZENT CERUMO RC Fはコースイン。そのまま連続周回に入ると、2周目に1分31秒393で9番手、4周目に1分28秒517で5番手とポジションを上げると、5周目に1分27秒905にまでタイムアップして一旦ピットへ帰還。しばらくピットでセッティング変更などを行うことに。

 #38 ZENT CERUMO RC Fが再びピットアウトしたのは午前10時45分。既に上位陣は1分25秒台に入っている状況の中、12番手までポジションが下がっていた#38 ZENT CERUMO RC Fだったが、コースイン直後に立川が1分27秒114を刻んで8番手に浮上。立川は数周して再びピットへと向かう。

 午前11時03分に再度コースイン、再び1分27秒台を刻んだ立川は、午前11時14分には石浦へとバトンを託すことに。ここで石浦は1分27〜28秒台で数ラップをこなすと、午前11時22分に1分26秒963とこれまでのベストラップを更新し、#38 ZENT CERUMO RC Fを9番手に押し上げる。

2015年 SUPER GT 第3戦 THAILAND <予選> 午前11時25分からはGT300の専有時間帯となり、続いて行われたGT500の専有時間帯では、再び石浦がドライブし午前11時38分にコースイン。午前11時42分に1分26秒154をたたき出した#38 ZENT CERUMO RC Fは、いっきにレクサス勢トップの5番手に躍進しこのセッションを終了。午後3時からの公式予選に向けて、右肩上がりの良い流れで公式練習を終える結果となった。

 さらに暑さが増し、気温36℃、路面温度58℃となった午後3時、いよいよ公式予選がスタート。GT300のQ1に引き続いて、午後3時20分からGT500のQ1セッションが始まった。

 このQ1でのトップ8に与えられるQ2進出を目指し、#38 ZENT CERUMO RC Fのステアリングを握ったのは石浦。朝の公式練習から、さらにセットアップ修正した#38 ZENT CERUMO RC Fを駆り、石浦は残り8分となった時点でピットを離れる。

 コースインした石浦は、ゆっくりとタイヤを温めつつ1分40秒556、1分28秒457とペースを上げて行くと、残り3分を切ったところで1分25秒839をマークして5番手に。翌周は1分25秒920と惜しくもタイムアップはならなかった石浦だが、チェッカーフラッグが提示されたファイナルラップに最後のアタックを敢行。ここで1分25秒685をたたき出し、#38 ZENT CERUMO RC Fはその時点で2番手に一気に浮上することに。直後に1台に逆転され、3番手となった#38 ZENT CERUMO RC Fだが、予選上位進出の必須条件であるQ1を見事突破することとなった。

 GT300のQ2を挟み、午後4時05分からはGT500のQ2が12分間で行われた。ここでのアタッカーを務める立川は、自身の持つ最多ポールポジション記録を更新すべく、さらにセットアップを調整した#38 ZENT CERUMO RC Fで残り7分となった午後4時10分にピットアウトしていく。

 石浦同様、1周目を1分40秒378、2周目を1分28秒758と徐々にペースを上げながらタイヤを温めた立川は、続く3周目に1分25秒569を刻んで3番手につけると、さらに残り1分となった4周目に渾身のアタックを披露。ここで1分25秒295をたたき出した立川は、そこまで首位につけていたマシンを1000分の8秒上回り、堂々のトップに躍り出る。

 残された時間にこの立川のタイムを上回るマシンは現れず、結局立川は20回目のポールポジションを獲得し、自身の記録を更新。こうして#38 ZENT CERUMO RC Fは、明日の決勝をポールポジションという絶好のポジションからスタートすることとなったのだった。

ドライバー/立川 祐路
「午前中の公式練習では、前半を担当していたためにセットアップの良くなって来た後半のフィーリングがつかめないまま予選に臨まなければなりませんでした。さらにQ1で石浦が予想していなかったほどの良いタイムをマークしてくれたことで、少なからずQ2でのアタックにはプレッシャーも感じていましたが、終わってみればポールポジションということで本当に良かったと思います。ちょっとポールポジションまでは予期していなかったこともあり、これまで獲って来たポールポジションの中では一番手応えはなかったかもしれませんが、富士では僕のスティントでの接触でレースを失っていますし、明日は絶対に良い結果を持ち帰りたいと思います」

ドライバー/石浦 宏明
「公式練習ではライバルメーカーのマシンが上位に並んでおり、とてもポールポジションを獲得して記者会見に出席出来るとは思っていませんでした。しかし、公式練習の終盤にクルマの状況が良くなって来ていたので、厳しいながらもなんとかQ2に進出したいと思ってアタックしましたが、思いのほかタイムも順位も良かったので……。さらにQ2で立川さんがすごいタイムを出してくれたお陰でポールポジションとなったわけですが、決勝ではライバルメーカーも追い上げてくるでしょうけれど、なんとかこの位置を守ってフィニッシュ出来るよう頑張ります」

監督/高木虎之介
「去年の結果があまり良くなかったですから、今回は正直、厳しい戦いになるかもしれないと過度な期待はしていませんでした。朝の状況からも、なんとかQ2に進めればというくらいに考えていたのですが、Q1で石浦が良いタイムをポンと出してくれて。ひょっとしてまぐれかなとも思ったんですが、さらにQ2で立川がもっと良いタイムを出してくれたので、ああ、まぐれじゃなかったんだと(笑)。立川本人も驚いていましたが、せっかく巡って来たチャンスですから、なんとか確実に表彰台を獲りに行って、さらに勝てる状況があればここで一発いっておきたいですね。ただ、去年も決勝ではタイヤ無交換などもありましたし、いろいろな作戦を採ってくるライバルがいるかもしれませんから、落ち着いてしっかりと戦って結果を持ち帰りたいですね」