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SUPER GT RACE REPORT

2015年 SUPER GT 第8戦 MOTEGI <予選>

2015年11月14日(土) Qualify 予選
ZENT CERUMO RC F#38 立川祐路/石浦宏明
公式予選総合結果6位(1分50秒317)
< 公式予選 > 天候:雨|コース状況:ウェット

 長かった2015年シーズンも終わり、ついに迎える第8戦「MOTEGI GT 250km RACE」は今季最終戦。前戦のオートポリスで粘り強く戦い、表彰台目前の4位フィニッシュを飾った#38 ZENT CERUMO RCにとっては、レクサス陣営のトップとなる13ポイント差のランキング3位で迎える最終戦は、文字通り逆転タイトルの望みを懸けた大一番と成る。また、レギュレーションによりウエイトハンデがゼロとなり、各陣営にとってもシーズンを通じて熟成させてきたマシンによる、いわば”ガチンコ”での戦いとなるこのもてぎは、1年間の戦いの集大成ともいえるだけに、LEXUS TEAM ZENT CERUMOのスタッフは不退転の決意を持ってレースウィークを迎えた。

 ところが、搬入日の金曜こそ曇り空手持ちこたえていたものの、下り坂との天気予報通り11月14日の土曜は朝から雨。午前8時50分からの公式練習は、肌寒いウェットコンディションの中でのスタートとなった。

 いつもならピットで待機してから状況をみてコースインすることの多い#38 ZENT CERUMO RC Fだが、この日は早々に立川がステアリングを握ってピットアウト。2周目に2分00秒074を刻むと、立川は3周目に1分53秒563をマークするなど、いきなり連続周回。さらに4周目には「1分51秒097、6周目には1分50秒127とタイムを上げ、この時点で2番手につけてピットインする。

 ピットでセットアップ調整を行うなどした#38 ZENT CERUMO RC Fは、午前9時11分に再び立川のドライブでコースイン。コンディションが良くなる中、9周目には1分48秒836で一気にモニターのトップに躍り出る。

 この後再びピットに帰還した立川は、その後ピットイン&アウトをしながらメニューを消化すると、その後石浦に交代。ステアリングを引き継いだ石浦は、午前9時32分にピットを離れる。

 石浦はピットアウトすると、1分50秒481、1分48秒549と順調にタイムアップ。10番手まで後退していた#38 ZENT CERUMO RC Fのポジションを7番手に押し上げると、石浦はいったんピットイン。再びピットアウトすると、早々に1分48秒366にタイムを上げ、さらに翌21周目に1分47秒988をマークし#38 ZENT CERUMO RC Fを2番手に浮上させると再度ピットへ。

 午前9時57分、再びピットを離れた石浦は、午前10時03分に1分47秒688へとベストタイムを更新。直後にピットインした#38 ZENT CERUMO RC Fは、午前10時08分に再び立川が乗り込んでピットアウトするが、その直後の午前10時11分に90度コーナー先でタイヤバリアにクラッシュした車両があり、セッションは赤旗中断となってしまう。

 セッションは午前10時16分に再開されるが、ここからGT300の占有時間帯に。結局#38 ZENT CERUMO RC Fは混走時間帯を4番手で終え、GT500の占有時間帯は午前10時26分からのスタートに。ここでは立川がドライブしてコースインすることとなったが、トップが1分46秒台へ突入する中、立川もラストラップに1分47秒096を刻んで3番手に浮上してピットインすることとなり、最終的に#38 ZENT CERUMO RC Fは公式練習を3番手で終えることとなった。

 相変わらずの不安定なコンディションの中、迎えたGT500の公式予選Q1セッションは午後2時20分からのスタート。LEXUS TEAM ZENT CERUMOは、このQ1を石浦に任せ、万全の構えでQ2進出を狙う。

 GT300のQ1が終わり、オンタイムでGT500ボードが提示されると、降りしきる雨の中、GT500マシン達がピットを離れて行く中、#38 ZENT CERUMO RC Fも石浦のドライブでコースイン。まずは計測1周目に1分51秒862とした石浦は、翌周1分49秒791で3番手に。アタックをし続ける石浦は、計測3周目に1分48秒041をたたき出すと、ここで一気にモニターのトップに浮上を果たす。

 徐々に雨が強まる状況の中、石浦は翌周1分48秒369でタイムアップならず。すると、残り4分を切ったところで石浦のタイムを1台が破るものの、#38 ZENT CERUMO RC Fは2番手と上位につけたママ終盤に。コンディションと周囲の状況を見ながら1分51秒394を刻んだ石浦は、これ以上のタイムアップは難しいと判断しピットイン。その後もライバル税がアタックを続けるものの、予想通り石浦のタイムを上回るマシンはなく、#38 ZENT CERUMO RC Fは見事2番手でQ1を通過することとなった。

 そしてGT300のQ2を終えた午後3時05分、いよいよGT500のQ2が始まった。LEXUS TEAM ZENT CERUMOは、立川が満を期してアタックに向かう。

 ピットアウトした立川はタイヤを温めつつ、まずは1分53秒267を刻むと、雨が強まる中でさらに翌周プッシュしていった立川だったが、V字コーナーへのアプローチの際、ブレーキングでバランスを崩してコースアウトを喫してしまう。

 なんとかグラベルを突っ切り、グリーンを走ってコース復帰を果たした立川だが、このラップは2分06秒003に終わり、アタックは翌週に仕切り直しに。ここで1分50秒317をマークしたことで、モニターの2番手に浮上した立川は、さらにタイムを削り取るべく猛プッシュ。しかし、悪化して行くコンディションの中で、再びV字コーナーでコースアウトを喫してしまい、このラップも2分06秒740に終わる。最後まで諦めずにアタックを続けた立川だったが、その後タイムアップは果たせずセッションは終了。結局ライバル勢のタイムアップがあったため、#38 ZENT CERUMO RC Fは6番手でQ2を終える結果となった。

 明日の決勝を6番手というポジションからスタートする#38 ZENT CERUMO RC F。しかし天候は回復傾向とあって、決勝のコンディションはまだ読めないが、もしドライに転じれば各陣営にとってぶっつけ本番の戦いとなるだけに、勝機はまだまだ失ってはいないはず。LEXUS TEAM ZENT CERUMOはチーム一丸となって明日の今季最終戦に臨むこととなる。

ドライバー/立川 祐路
「結果的にQ2に向けて選択して行ったタイヤがコンディションやクルマと合わなかったというか、朝の状況でも雨が多い時にはあんまりフィーリングが良くなかったので、その辺りはちょっとうまく行かなかったなという感じです。V字コーナーのアプローチは、一番水が多いポイントがあって、ブレーキングでフロントがロックしてしまって。もう少し前のグリッドが良かったのはもちろんですが、明日は天候が回復するという予報もありますし、決勝がドライコンディションになれば、みんなぶっつけ本番。予選上位が崩れたり、思わぬクルマが速かったりするかもしれないわけですから、僕たちにもチャンスは充分あるとポジションに捉えて明日の決勝を迎えたいと思います」

ドライバー/石浦 宏明
「午前の公式練習では、持ち込みセットからウェットアップを進めて行ったところ、バランスはかなり良かったのであとはタイヤ選択次第かなと。僕のアタックしたQ1のときには、まだ路面の水が少なかったのでどのタイヤで行くか直前まで悩んで。結果的に朝に確認して、良いフィーリングだったパターンでアタックしました。コースに出てみたら、予想よりは水の量が多かったのでタイヤのウォームアップが難しかったですが、ぎりぎり間に合って1周アタック出来ました。その後は雨量が増えたので、無線でチームと話してピットに入りました。ウチのくるまは雨量が少ない方が調子が良いので、雨量の増えたQ2では大変だったと思いますが、6番手とはいえ決勝はドライになるかもしれませんし、この位置からなら勝負が出来ると思っています」

監督/高木虎之介
「Q2の最後は雨の量が多くなってしまってちょっと厳しかったようですが、他のマシンがタイムを出しているときに出せなかったという部分もありますし、タイヤ選択も含めて、もうちょっと上に行きたかったというのが本音ですね。できれば3番手くらい入っていたかったのですが、結果的にタイトル争いをしているマシン達の間に入っている状況で・・・明日はとにかく12号車の前に出なければなりませんし、ポイント差を考えると勝って相手の順位がどうか、という状況ですからね。明日はドライになるかもしれないという予報もありますし、今季最後のレースですから、気持ちよくオーバーテイク出来るレースがしたいですね。そのためにもドライバーにも頑張ってもらって、チームとしてもピットインのタイミングを的確に、作業をミスなく迅速にこなす。それだけでしょうね」