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SUPER GT RACE REPORT

2016年 SUPER GT 第4戦 SUGO <予選>

2016年7月23日(土) Qualify 予選
ZENT CERUMO RC F#38 立川祐路/石浦宏明
公式予選総合結果3位(1分10秒936)
< 公式予選 > 天候:曇り|コース状況:ドライ

2016年 SUPER GT 第4戦 SUGO <予選> LEXUS TEAM ZENT CERUMOにとって悪夢のような幕切れとなってしまった第2戦富士から約ひと月半。平成28年熊本地震の影響によって第3戦に予定されていた九州・オートポリス戦がキャンセルとなってしまったため、SUPER GTは長いインターバルを経て、7月23〜24日の第4戦を迎えることとなった。舞台は宮城県のスポーツランドSUGO。タイトなコースレイアウトで、毎年のように波乱が起きるサーキットだ。

 しかし、第1戦、第2戦と苦しい戦いを強いられてきたLEXUS TEAM ZENT CERUMOにとって、これ以上の取りこぼしは許されない。チームはインターバルの間、鈴鹿でのメーカーテストや公式テスト、SUGOでの公式テスト等、さまざまな走行の機会でクルマを煮詰めてSUGOに乗り込んだ。立川祐路、石浦宏明というふたりのドライバーはリラックスした表情をみせつつも、どこか堅い信念をもってサーキットに入ったようにも見えた。

 チームは入念にピット作業の練習や整備を終え、7月23日(土)の予選日に臨んだ。今回村田卓児エンジニアは、7月らしい気候とSUGOでの公式テストで得られたデータをもとにセットアップを行い、タイヤをチョイスしてZENT CERUMO RC Fをサーキットに持ち込んだ。

 午前9時15分からの公式練習では、立川がステアリングを握りコースイン。8周を終え一度ピットに戻り、さらに12周を終え再度ピットへ。16周目には1分11秒872というタイムをマークするが、18周を終え三度ピットに戻る。

 立川は22周をこなし、今度は石浦へバトンタッチ。石浦もGT500クラスの専有走行の時間帯で1分11秒597というベストタイムをマークし公式練習を終えたが、この1時間45分のセッションで最速となったNo.100 NSX CONCEPT-GTのタイムは1分11秒057。ZENT CERUMO RC Fは10番手タイムに終わってしまった。

 この日のSUGOは曇天となったが、LEXUS TEAM ZENT CERUMOが想定していた気温よりも低く、持ち込んだ固めのタイヤには若干合っていなかったのだ。加えて公式テストのときとはフィーリングが異なっており、タイムが伸び悩んだ。

2016年 SUPER GT 第4戦 SUGO <予選> LEXUS TEAM ZENT CERUMOは、お昼のピットウォーク等慌ただしい時間のなかでセットアップを修正。このコンディションに適したセットアップを施し、午後2時30分からの公式予選を迎えた。Q1のアタッカーを務めたのは石浦だ。

 タイミングを計って、残り7分を切ってから石浦はコースに入ると、3周を費やしながら入念にタイヤを温めアタックを開始。公式練習からはクルマの状態も改善され、タイムも大幅に向上。1分11秒000というタイムを記録し、その時点でのトップに浮上する。あとは石浦のアタック後にコントロールラインを通過する車両がどんなタイムを記録するのか。チームは石浦の戻りを待ちながら、ピットで見守った。

 しかしその直後、No.1 GT-RがSPコーナーのアウト側で激しくクラッシュしてしまい、即座に赤旗が提示される。GT500の予選Q1は残り1分というところで、そのまま終了となってしまう。結果的に、石浦の出した1分11秒000がQ1の最速に。ZENT CERUMO RC Fは見事トップでQ2進出を果たした。

 立川に交代してのQ2は、コース処理の影響で15時47分スタート。LEXUS TEAM ZENT CERUMOはふたたびタイミングを計り、ZENT CERUMO RC Fをコースに送り出す。立川もきっちりとタイヤを温め、ついに1分11秒台を切る1分10秒936というタイムをマークしてみせた。

 しかし、LEXUS TEAM ZENT CERUMOよりも軟らかめのタイヤを装着していたNo.6 RC F、さらにNo.17 NSX CONCEPT-GTが立川のタイムを上回り、最終的にZENT CERUMO RC Fは3番手でQ2を終えた。とはいえ午前の公式練習からは劇的な改善を果たし、2列目3番グリッドを獲得。24日の決勝レースでの好結果が期待できる位置につけた。


2016年 SUPER GT 第4戦 SUGO <予選>ドライバー/立川 祐路
「正直僕たちにとって、この予選日は涼しすぎたかもしれません。持ってきたタイヤは固めのもので、そのタイヤを選ばざるを得ない状況でしたが、結果的にQ2では軟らかめのタイヤを選んだチームに前にいかれてしまった形です。ただ、できる限りのことはして、そのなかで3番手グリッドを獲得することができました。明日はロングランになればまた状況も変わると思いますし、なんとか逆転したいですね」

ドライバー/石浦 宏明
「テストでは調子が良かったのですが、今朝の公式練習では少し苦しい展開になりました。僕たちが想定していたよりも路面温度が低く、固めのタイヤしかなかったためで、クルマもいまひとつ状態が良くなかったです。そのため、今日のコンディションに合わせた状態にクルマを変更していきました。それが功を奏して予選ではQ1の僕も、Q2の立川選手もできる限りの仕事を果たすことができたと思っています。明日も涼しくなりそうなので一筋縄ではいかないと思いますが、どうやって優勝を目指していくか、チーム全体でできることをすべてやっていきたいと思います。前回の結果もありますし、今回は優勝だけを目指してがんばります」


監督/高木虎之介
「Q1では運もありましたし、石浦選手のアタックも素晴らしかったですね。Q2でも、立川選手のアタックは良かったと思いますが、ライバルも速かったです。ただあのポジションまでいくことができたので満足しています。朝の公式練習の状態から改善されていて、自分も驚くくらいの進歩を遂げてくれたと思います。レースは3番手からスタートできるので、しっかりと表彰台を獲得できればと思います」