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SUPER GT RACE REPORT

2009年 SUPER GT 第2戦 KEIHIN SUZUKA 2&4 RACE <予選>

2009年4月18日(土) Qualify 予選
ZENT CERUMO SC430 #38 立川祐路/リチャード・ライアン
総合予選結果:2位(1分53秒733)
< 公式予選 > 天候:晴れ|コース状況:ドライ

 2009スーパーGTの第2戦は、昨年末よりコースや付帯設備などの改修工事が進められてきた鈴鹿サーキットが舞台。新生・鈴鹿サーキットの杮落としとして通常とは異なり、MFJのスーパーバイクとの併催である2&4とあって、より一層華やかな雰囲気の中、立川のドライブで#38 ZENT CERUMO SC430は土曜午前8時25分、真新しいピットを離れ公式練習に臨んだ。

 気温16℃、路面温度20℃で始まった公式練習。序盤ステアリングを握った立川は、コースコンディションが落ち着き始めた開始15分ほどの段階でトップに立つと、細かくピットイン&アウトを繰り返しながら、セットアップとタイヤ評価をこなし、午前9時過ぎには1分54秒035へと一気にタイムアップ。その後ピットに戻った立川は、充分な手応えを得てライアンに交代。ところが、ライアンは午前9時23分にヘアピンのブレーキングでまさかのスピン。コースアウトを喫した#38 ZENT CERUMO SC430は、スポンジバリアにマシン右側をヒットさせてしまう。不安げな表情でピット内のモニターを見上げる立川とスタッフたち。しかし「なんとかマシンに大きなダメージが及ばないよう、最後まで諦めずにコントロールをするんだ……!」というライアンの努力が奏効したか、ピットに戻った#38 ZENT CERUMO SC430は、マシン右側のフロントフェンダーやミラーに軽微なダメージはあったものの、素早いメカニックたちの修復作業によって、午前9時32分にはコースに復帰。マシンに大きな問題のないことを確認したライアンは、再び立川にバトンタッチ。ニュータイヤでコースインした立川は、ここで再び1分54秒台の好タイムをマークすると、堂々のトップタイムでセッションを終えることとなった。 午前11時20分からの公式予選1回目に向けて、念のためフロントフェンダーを交換した#38 ZENT CERUMO SC430は、序盤30分間の混走時間帯にライアンからコースイン。赤旗中断という波乱もあったものの、ライアンは楽々基準タイムをクリア。「交換したフェンダーの色が違うので、ちょっと見た目に影響が……(笑)」と苦笑いも、ステアリングを握った立川は午前11時46分にピットアウトすると、GT300を掻き分けながら1分56秒810で4番手に浮上。結局混走時間はセットアップやタイヤの確認に時間を費やす形で11番手にとどまる。 しかし、GT300の占有時間帯を挟んで迎えた午後零時18分からの10分間のGT500占有時間帯では、2分ほど待機してからコースに出た立川は、モニターを見守る竹内監督やライアンの信頼に応える形で、終了間際に1分53秒891をたたき出すと、#1 MOTUL AUTECH GT-Rを抑え見事暫定PPを奪取。ピットに戻った立川と#38 ZENT CERUMO SC430は、集まったカメラマンのフラッシュの放射を浴びることとなった。

2009年 SUPER GT 第2戦 KEIHIN SUZUKA 2&4 RACE <予選><スーパーラップ>天候:晴れ コース状況:ドライ
 昼過ぎの予選1回目を終え、スーパーバイクの予選セッションが終了した午後2時30分、いよいよGT300クラスからスーパーラップが始まった。予選1回目の各クラス上位8台に与えられたワンラップアタックによるPP争奪戦である。

 気温18℃前後とそれほど午前の終盤と変わらないコンディションの中、GT500クラスのアタックが始まったのは午後3時6分。ライバルマシンがアタックする間、コクピットで待機する立川。3番目にアタックした#3 HASEMI TOMICA EBBRO GT-Rが1分53秒790という好タイムをマークし、これをターゲットとしたアタック合戦が続くが、立川の前に計測した#1 MOTUL AUTECH GT-Rが1分53秒487でトップに。もちろん、ここで詰め掛けた観客は最終アタッカーである立川のアタックに注目することとなったが、実はこのとき#38 ZENT CERUMO SC430が履いていたのは、決勝での使用をにらんだハード寄りのタイヤ。今季のレギュレーションではスーパーラップ進出マシンは、スーパーラップで履いたタイヤで決勝をスタートしなければならない。そこで、加藤エンジニアらスタッフと立川、ライアンのドライバーコンビはあえてPPを狙わず、決勝を重視してタイムの出にくいハード寄りのタイヤを選択していたというわけだ。 それでも、渾身のアタックを続けた立川は、トップの#1 MOTUL AUTECH GT-Rにコンマ2秒届かなかったものの、2番手となる1分53秒733をマーク。より下位グリッドでのスタートを覚悟していたチームスタッフや立川には、PP奪取はならなかったものの、充実感溢れる笑みがこぼれたのだった。明日の決勝、#38 ZENT CERUMO SC430の逆転勝利を期待したい。

ドライバー/立川 祐路 ドライバー/立川 祐路
「少しシケインでロスがあったようですが、思ったよりもタイムが出ましたね。スーパーラップにはポールにこだわらず明日のレース用に硬めのタイヤを選んだんです。そういう状況だったので、実は内心もっと下の順位を覚悟していたので、フロントロウなら上出来かなと(笑)。東コースの路面改修の影響で、意外とタイヤの消耗が大きいようなのでこういったタイヤ選択をしたのですが、明日は僕たちに分があるんじゃないかなと期待しています!」

ドライバー/リチャード・ライアンドライバー/リチャード・ライアン
「フロントロウが獲れてとてもうれしいね。ここでテストをしていないだけに、明日の決勝をにらんだタイヤチョイスは当然だし、予選でPPというのも良いけれど、問題は決勝だからね! ちょっと飛び出してしまったけれど、クルマは朝から調子が良かったし、明日のレースは開幕戦と違ってドライになるはず。きっと僕らに有利な展開になるよ」

監督/竹内 浩典監督/竹内 浩典
「予選2位というのは予想よりも良かったと思います。明日の決勝はドライで暑いレースになると読んでいますし、ドライバーとエンジニアが相談して手堅く硬めのタイヤを選んでのフロントロウですから、これはみんなが頑張ってくれたお陰でしょう。ライバル陣営の状況は分かりませんが、軟らかめのタイヤを選んでいるクルマもあるでしょうし、明日は確実に勝ちに行きます!」