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SUPER GT RACE REPORT

2010年 SUPER GT 第2戦 OKAYAMA <予選>

2010年4月3日(土) Qualify 予選
ZENT CERUMO SC430 #38 立川祐路/リチャード・ライアン
公式予選総合結果2位(1分24秒055)
< 公式予選 > 天候:晴れ|コース状況:ドライ

 残念ながら表彰台獲得はならなかった開幕戦から2週間。LEXUS TEAM ZENT CERUMOは、早くも岡山国際サーキットでのシリーズ第2戦を迎えた。昨シーズンは開幕戦の舞台となったこの岡山では、立川が自身14度目のポールポジションを手にしたゲンの良いサーキットだけに、金曜午後にサーキット入りした立川、ライアンのドライバーコンビの表情は明るく、チームは良い雰囲気のままレースウィークに入った。

 最低気温0度とかなりの冷え込みを見せた土曜の朝、午前8時20分からの公式練習は曇り空ながらもドライコンディションでのスタート。今大会は公式練習が1時間×2回行われるという、変則的なタイムスケジュールとなっているが、開始早々に赤旗中断があったこともあり、前回同様コンディションの好転を待つこととなった。

2010年 SUPER GT 第2戦 OKAYAMA <予選> 開始から約25分経過した午前8時45分、ようやく立川がステアリングを握ってコースインし、いきなりの連続走行を行うと、周回ごとにタイムアップを果たし7周目に1分25秒260をマークしてタイミングモニターの堂々トップに躍り出る。セットアップを調整し再びピットアウトした#38 ZENT CERUMO SC430は午前9時12分、今度はライアンの手で終盤のコース上へ。ライアンは1分26秒台のタイムで安定した周回を重ねると、そのままチェッカー。まずはこのセッション、#38 ZENT CERUMO SC430はSC430勢で最上位となる4番手につける。

 サポートレースの予選セッションを挟み、午前10時15分から始まった2回目の公式練習では、路面コンディションも徐々に良くなり始めたということで、セッション開始からGT500クラスの主要どころもコースへ。立川の駆る#38 ZENT CERUMO SC430も、グリーンランプ点灯と同時にコースへと飛び出していく。

 コースに出た#38 ZENT CERUMO SC430は、ゆっくりとタイヤを温めると、1分28秒885、1分26秒403……、と順調にタイムアップ。立川はセットアップを行いながら、精力的に周回を重ねて行くと、午前10時40分にはライアンに交代。引き継いだライアンは、すぐさま1分26秒189、1分25秒988とタイムを更新すると、立川同様セットアップを行い、さらに1分25秒712にまでタイムアップ。結局このセッションも#38 ZENT CERUMO SC430は5番手とまずまずのポジションで終える。

 ピットウォークを終えた午後零時55分、気温10℃前後という肌寒いコンディションの中、公式予選1回目が始まった。開幕戦と同じく、公式予選2回目にノックダウン方式を採用していることもあり、このセッションはセットアップと基準タイムクリアが目標となるが、セッション開始と同時に明るい日差しがサーキットを照らし、気温、路面温度ともに少しずつ上昇する中での走行となった。

 まずはライアンが乗り込み、#38 ZENT CERUMO SC430はセッション開始と同時にコースイン。3周ほどをタイヤのウォームアップに費やしたライアンは、4周目に1分26秒031でモニターのトップにつける上々の滑り出し。ライアンはさらに1分25秒680へとタイムを伸ばし2番手に浮上すると、午後1時07分には立川に交代する。代わった立川もセットアップを繰り返しながら難なく1分26秒台で周回し、基準タイムをクリアすると、このセッションの#38 ZENT CERUMO SC430は3番手とさらに好位置でチェッカーを受けることとなり、LEXUS TEAM ZENT CERUMOは公式予選2回目に向け順調な手応えを得る。

 そして迎えた午後3時20分。GT300クラスに続いて、いよいよGT500の公式予選2回目のS1が始まった。気温14℃、路面温度27℃というコンディションの中、まずは立川がアタックに向かった。S2に駒を進めるためには、この10分間のセッションでトップ10圏内に入ることがマストとなる#38 ZENT CERUMO SC430。まずまずのパフォーマンスを見せている今日の状況から、このS1通過は大きな問題はないものと思われていたが、思わぬ落とし穴が待っていた。開始2分のところでコースイン、ゆっくりタイヤを温めていた立川は、2周目に1分33秒117をマークして9番手あたりにつけ、翌周からいよいよ本格的なアタックをというところだったが、なんとここで他車がコースアウト。午後3時27分、セッションは残り3分で赤旗中断となってしまう。

 残り時間を考えると、アタックできるのは1ラップのみ。この苦しい状況の中、再開直後のインラップで猛プッシュした立川は、固唾を呑んで見守る高木監督以下、スタッフの期待に応えて1分24秒190で一気にモニターのトップに。ライバル勢のタイムアップによってポジションは3番手に下がったものの、見事#38 ZENT CERUMO SC430はS2へ進出する。

2010年 SUPER GT 第2戦 OKAYAMA <予選> 続くS2は午後3時55分からの7分間。ここでアタックを行うライアンは、セッション開始直後にコースインすると、1周目1分49秒台、2周目に1分31秒台と徐々にペースアップ。3周目からプッシュを開始したライアンは、まずは1分24秒375で3番手に浮上。好調な#38 ZENT CERUMO SC430に、うまく行けば翌周は1分23秒台かと思われたが、惜しくも翌周ライアンは僅かにミス、タイムは1分24秒286に留まる。その後他車のタイムが上がったために、#38 ZENT CERUMO SC430はS2進出圏内ギリギリの7番手にまで下がったものの、#38 ZENT CERUMO SC430は最終のS3への切符を手にすることに。

 そして最後のS3、再び#38 ZENT CERUMO SC430のステアリングは立川に委ねられることとなり、午後3時24分、立川がセッション開始と同時にアタックに向かう。当然このセッションで履いたタイヤは明日の決勝のスタート用タイヤとなるため、タイムよりも長丁場の戦いを睨んだチョイスとなるわけだが、ここで立川は3周目を1分26秒891とすると、翌周には1分24秒102と、相次いでトップタイムを連発する好アタックを見せると、チェッカー提示後のファイナルラップにはさらに1分24秒055とさらにタイムアップを果たす。最終的には23秒台をマークした#18 ウイダー HSV-010に惜しくもポールポジションは譲ったものの、#38 ZENT CERUMO SC430は立川の頑張りによって2番グリッド獲得を果たすこととなった。

 開幕戦に続いて、フロントロウからのスタートとなる明日の第2戦決勝。終盤、まさかのアクシデントによって上位進出を果たせなかったLEXUS TEAM ZENT CERUMOだけに、明日こそ表彰台フィニッシュを期待したい。

ドライバー/立川 祐路
「順調でしたね、今日は。セットアップ的にいろいろ試しても、結局元に戻ると言う感じで大きくは変えていませんし、良い意味で安定していたと思います。微調整程度で予選も乗り切れましたしね。今年はタイヤチョイスが肝になりそうな気がしているのですが、明日も状況次第でどうなるか分かりませんけれど、またどこかがタイヤ無交換をやってくるのかもしれませんし、やってみなければ分からない、難しいところです。ただ、シリーズの流れを考えても、明日は無事にレースを終えて確実に上位フィニッシュしたいですね」

ドライバー/リチャード・ライアン
「今日は朝からずっと、基本的にマシンは安定していたね。ノックダウン予選の1回目は、赤旗になってちょっとドキドキしたけれどね(笑)。で、S2では本来なら1~2番手あたりにいけたとは思うんだけれど、ちょっとミスしてしまってね。コンマ2~3秒ほどロスしてしまったから、結果としてS3に行けて良かったよ。最後のS3では立川が良く頑張ってくれたと思う。お陰で明日もフロントロウからスタートできるし、ポジティブな一日だった。きっと明日は勝ち負けのレースができるはずだよ!」

監督/高木虎之介
「持ち込みの状態が結構良かったみたいですね。タイヤによってバランスが変わるようですが、予選2回目の最後の立川のアタックのときのバランスは良かったようなので、明日も期待できそうです。リチャードが最終コーナーでちょっとリヤを滑らせてしまって、S2はちょっと危なかったのですが、本人は“大丈夫、もっといける”と言っていますし、仕上がりは悪くないと思います。明日はタイヤがどれぐらい行けるか分からないので、タイヤが持つようにうまくセットアップをしなければならないとは思いますが、明日はちょっと面白い戦略をしてみたいですね」