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SUPER GT RACE REPORT

2015年 SUPER GT 第2戦 FUJI <決勝>

2015年5月3日(日) Final決勝レース
ZENT CERUMO RC F#38 立川祐路/石浦 宏明
決勝総合結果 DNF
<決勝> 天候:晴れ|コース状況:ドライ

2015年 SUPER GT 第2戦 FUJI <決勝> 昨日に続いて快晴となった富士スピードウェイ。ゴールデンウィークとあって、早朝から多くの観客がスタンドに詰めかける中、午後の決勝を前に午前9時からフリー走行が行われた。前日の予選ではニッサン勢が速さを見せる中、開幕戦に続いて3番手とまずまずのスターティンググリッドを手に入れた#38 ZENT CERUMO RC F。500kmという長丁場を乗り切り、さらなる上位を狙うべくフリー走行に臨んだ。

 セッション開始と同時にピットを離れた#38 ZENT CERUMO SC430は、まずは立川がステアリングを握って連続走行に入り、1分34秒369、1分33秒319、1分31秒136と周回毎にタイムアップ、モニターのトップ5を推移すると、1分30秒773にまでタイムを縮め午前9時16分にピットイン。

 ここでドライバーが石浦に交代した#38 ZENT CERUMO RC Fは、この時点で8番手あたり。石浦は1分33秒606から計測を始めると、そのまま午前9時30分のチェッカーまで走行を続け、1分30秒895をマーク。最終的なポジションこそ10番手に留まった#38 ZENT CERUMO RC Fだったが、決勝に向けての準備を無事終了、午後の決勝レースを迎えることとなった。

 そしていよいよ午後2時15分、500kmという長い戦いがスタートの時を迎えた。岡山大会と同様、白バイとパトカー先導によるパレードラップ、そしてフォーメイションラップを終えたあと、ついに午後2時22分に110周先のチェッカーを目指し、決勝レースがスタートすることとなった。

 #38 ZENT CERUMO RC Fのスタートドライバーは立川。立川は、トップ2台のGT-R勢に続いてポジションキープの3番手で1コーナーへアプローチすると、そのままオープニングラップを3番手で終える。しかし、その立川の背後には#36 PETRONAS TOM’S RC Fがスリップについており、1コーナーで止むなく立川は#36 PETRONAS TOM’S RC Fの後塵を拝する。

 これで4番手に後退した#38 ZENT CERUMO RC Fだったが、2周目には1分30秒827のベストタイムをマーク。それでも周囲のペースはさらに速く、今度は#39 DENSO KOBELCO SARD RC Fもじりじりと#38 ZENT CERUMO RC Fの背後に迫ることに。ところが、ここで予想外のアクシデントが立川を襲う。セクター3で早くも6周目に周回遅れが登場しはじめる中、プリウスコーナー立ち上がりで#38 ZENT CERUMO RC Fの存在に気づかなかったGT300マシンが、真横から接触してきてしまう。

 その衝撃でコースオフした#38 ZENT CERUMO RC Fは、#39 DENSO KOBELCO SARD RC Fに先行されてしまったものの、すぐさまコースに復帰。ところが、翌周に入ったところで立川はマシンに異変を感じる。GT300との接触で、パワーステアリング系にトラブルが発生していたのだ。

2015年 SUPER GT 第2戦 FUJI <決勝> このため、立川は翌7周終了時にピットイン。チームはとりあえずタイヤを交換するが、ボンネット周りからは白煙が吹き出しており、止むなくチームは#38 ZENT CERUMO RC Fをガレージに押し戻し、修復作業に入る。

 しかし、パワーステアリング系のトラブル以外にも、接触の際にサスペンションにもダメージを負っていたことから、メカニックの必死の作業にもかかわらず、無情にも時間が過ぎて行く。最終的に#38 ZENT CERUMO RC Fが再びピットを離れたのは、トップが90周目に入った午後4時50分。82周遅れということで、もはや完走すら許されない状況ながら、次なるラウンドに向けてのマシンチェックも兼ねて、立川がドライブした#38 ZENT CERUMO RC Fは1分30秒810までタイムを上げると一旦ピットイン。その後、再びチェッカーを受けるべくコースインしたものの、合計25周しか刻めず完走扱いとはならなかった。

 予選結果からすれば、上位争いが期待された今大会だったが、避けようの無いアクシデントは不運としか言えず、チームとしては気持ちを切り替え次戦のタイラウンドでの雪辱を期してサーキットを後にすることとなった。

ドライバー/立川 祐路
 「スタートしてすぐ、レースする間もなくプリウスコーナーのところでGT300に接触されてしまって……。まったくこちらの存在に気づいていなかったということでしたが、外観上のダメージはあまり無かったのですが、当たった衝撃でパワーステアリング周りが壊れてしまい、結局レースを失うことになってしまい残念です。こちらとしてももう少し気をつけるべきだったのかもしれませんが、7周でレースが終わってしまったということで本当にあっという間でした。今回は、予選の結果を決勝の結果につなげられなかったので、ウエイトは増えていませんし、次のタイでは必ずリベンジをしたいと思います」

ドライバー/石浦 宏明
「相手のドライバーの方も謝りに来て、まったく気づいていなかったということだったので、ただただ残念というしかありません。結果的に僕は今日ドライブすることができませんでしたが、次戦のタイは開催時期も違いますし、コンディションも昨年とは異なるでしょうから難しいとは思いますが、今回の分を取り戻さなければなりません。なんとしてもタイで頑張りたいですね」

監督/高木虎之介
「長いレースということでいろいろ考えていたのですが、10周もしないうちに不運なアクシデントに見舞われてしまいました。予選が良かっただけに残念ですが、最初の数周を見る限り、必ずしもドライバーが満足出来るクルマの仕上がりではなかったようにも思えますし、決勝に向けたセットアップは今ひとつだったのかもしれません。そのあたりも踏まえつつ、ノーポイントに終わってしまったことは仕方ありませんから、今回のような取りこぼしが今後無いよう、安定した戦いをしていきたいですね」