1. HOME > 
  2. SUPER GT > 
    1. 2015年第6戦

SUPER GT RACE REPORT

2015年 SUPER GT 第6戦 SUGO <予選>

2015年9月19日(土) Qualify 予選
ZENT CERUMO RC F#38 立川祐路/石浦宏明
公式予選総合結果13位(1分12秒589)
< 公式予選 > 天候:曇り|コース状況:ドライ

2015年 SUPER GT 第6戦 SUGO <予選> 第4戦富士、第5戦鈴鹿と2戦連続での2位表彰台を獲得、このシリーズ中盤戦にようやく勢いに乗って来た感のあるLEXUS TEAM ZENT CERUMO。この2戦での大量ポイント獲得により、一気にポイントランキングでもトップと7ポイント差の2位に浮上したことで一躍タイトル争いに名乗りを上げた形だが、その代償ともいうべきウェイトハンデが88kgに到達。既に鈴鹿大会からウェイトハンデ50kg分の燃料リストリクターを装着している#38 ZENT CERUMO RC Fだが、さらに搭載するウェイトが38kgに増えて第6戦を迎えることとなった。

 その第6戦の舞台は菅生。アップダウンに富んだチャレンジングなコースとして知られる菅生では、昨年見事優勝を飾っている#38 ZENT CERUMO RC Fだけに、厳しい状況で迎えるレースウィークとはいえ、高木監督以下チームスタッフは高いモチベーションを持ってゲンの良いみちのくのコースに向かった。

 搬入日となった金曜には、時折雨が降るなど不安定な天候となったものの、走行開始となる土曜の朝は時折晴れ間が除く曇り空ながらも雨の気配はなし。しかし路面コンディションはところどころ黒く濡れた部分が残り、完全なドライからはほど遠く、午前9時からの公式練習はウエット宣言が出される中でのスタートとなった。

 序盤、コンディションの好転を待ってピットで待機していた#38 ZENT CERUMO SC430が立川のドライブでコースインしたのは、午前9時29分。GT500勢では最後のピットアウトとなった#38 ZENT CERUMO RC Fだったが、立川が計測ラップに入ったところでGT300車両がコースサイドにマシンを止めたため、セッションは赤旗中断となってしまう。

 午前9時38分、再開されるとすぐに立川はピットアウト。1分22秒364、1分17秒639、1分15秒989と徐々にペースを上げていくと、計測9周目には1分14秒013にまでタイムを上げてピットへと帰還。上位陣が1分12秒台に入る中、ピットで#38 ZENT CERUMO RC Fはセットアップ修正を行って行く。

 ここで石浦はじっくりタイヤを温めると、午前11時08分には1分47秒819で2番手に浮上。結局#38 ZENT CERUMO RC Fは2番手という好位置につけて公式練習を終えることとなった。

 ようやく#38 ZENT CERUMO RC Fがピットを離れたのは午前10時07分。引き続き立川がステアリングを握り、1分21秒台から再びペースを上げて行くと、午前10時15分に1分13秒090にタイムアップ。8番手に浮上すると、再び立川はピットへと向かう。

2015年 SUPER GT 第6戦 SUGO <予選> ここでドライバーを石浦へと交代した#38 ZENT CERUMO RC Fは、再び午前10時19分にピットを離れる。立川同様徐々にペースを上げた石浦は、午前10時25分からのGT300専有走行が始まるまでの短い時間ながら、周回を続けてマシンのフィーリングをチェックしピットへと戻ることに。

 GT300の専有時間帯にクラッシュがあり、その際に破損したタイヤバリアの修復に時間が掛かり、GT500の専有時間帯は午前10時47分から始まったが、#38 ZENT CERUMO RC Fは引き続き石浦がドライブ。コースインした石浦は、徐々にペースを上げ1分13秒551に続き、1分13秒067を刻んでピットインすることとなったが、12秒台前半という上位陣のタイムには及ばず。想定されたこととはいえ、改めて燃料リストリクターとウェイトの増加によるパフォーマンスダウンは大きく、#38 ZENT CERUMO RC Fは14番手という厳しいポジションでこの走行を終えることとなった。

 迎えた午後の公式予選。インターバルにセットアップなどを調整した#38 ZENT CERUMO RC Fは、午後1時50分からのGT500のQ1に臨んだ。セッション開始からしばらくはライバル陣営同様にピットで待機し、Q1アタッカーを務める石浦がピットを離れたのは午後1時58分だった。

 ピットアウトした石浦はゆっくりとタイヤを温めると、まずは1分22秒714を刻む。午前の公式練習よりもフィーリングが良くなったことを感じながら、石浦は翌周を1分16秒206とし、その時点での3番手につける。しかし、ライバル勢がタイムアップして行く中、石浦は翌周に本格的なアタックを敢行。渾身のアタックラップを刻んだ石浦だったが、タイムは1分12秒589と、その時点でのポジションは6番手に留まる。

 ライバル勢のラストアタックによって徐々にポジションを下げることとなった#38 ZENT CERUMO RC Fだが、石浦はアタックを終えており、そのままピットイン。結局#38 ZENT CERUMO RC Fは13番手に後退を余儀なくされ、上位8台に与えられるQ2への進出権を得られず、明日の決勝を13番手からスタートすることが決定した。

 アップダウンの激しいこの菅生では、燃料リストリクターとハンデウェイトが非常に大きく影響してしまうだけに決勝でも厳しい戦いが予想されるLEXUS TEAM ZENT CERUMOだが、なんとしても上位フィニッシュを飾って終盤のタイトル争いに備えたいところだけに、明日は追い上げの好レースを期待したい。

ドライバー/立川 祐路
「予想はしていましたが、やはり燃料リストリクターとウェイトのダブルが効いてしまっている感じですね。クルマやエンジンに問題があるというわけではないので、それほど悲観的ではありませんが、鈴鹿のように燃料リストリクターが入っていても軽い状態ならばその部分を活かせるのですが、それが今回は出来ないので……。ただ、決勝を見据えた戦略を立てていますし、明日はなんとか追い上げのレースが出来ればと思っています。終盤戦のハンデ関係を考えると、今回は4位以上が希望です。簡単には行かないとは思いますが、あくまで望みは高くもって自分たちの出来ることをしっかりとやって、明日の決勝をしっかり戦いたいですね」

ドライバー/石浦 宏明
「午前の走行からセットアップを変更してQ1をアタックしたのですが、午前に気になっていた部分が良くなっていることが確認出来ましたし、ポジション的には残念ですが気持ち的にはポジティブな部分もあります。燃料リストリクターとウェイトの影響で、バックストレートなどでは5km/hくらい遅いですからもちろん厳しい部分はありますが、同じようなランキングのライバル勢も同じような位置にいますし、そういった中ではむしろ良い方だったとも言えます。粘り強く戦うことで明日はできるだけ追い上げてポイントが獲得出来ればと思います」

監督/高木虎之介
「鈴鹿での状況を考えると、もうちょっと戦えるのではという思いもあったのですが、やはり思った以上にウェイトが増えたことがキツいようですね。出来ればあと3つくらい上のポジションが獲れていれば良かったのですが、しかたないとは思います。菅生では周回遅れが絡んだり、アクシデントが起こったりすることも多く、そういった要因がリザルトに影響するケースも多いですが、明日は4位を目標に粘り強く、落ち着いてレースをして追い上げて出来るだけ多くのポイントを持ち帰りたいと思います」