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SUPER GT RACE REPORT

2021年 SUPER GT 第2戦 FUJI <予選>

2021年5月3日(月) Qualify 予選
ZENT GR SUPRA#38 立川祐路/石浦宏明
公式予選総合結果3位
< 公式予選 > 天候:晴|コース状況:ドライ

 

2021年 SUPER GT 第2戦 fuji 4月10日(土)〜11日(日)に開催された第1戦岡山では、6位入賞を果たしながらもトップ争いからはやや水をあけられていたTGR TEAM ZENT CERUMO。この悔しさを晴らすべく、迎えた第2戦の舞台は、チームの地元富士スピードウェイ。例年ゴールデンウイークの一戦として賑わいをみせるレースだ。

 2020年こそ新型コロナウイルス感染拡大の影響により全レースが300kmで争われていたが、2021年はふたたび500kmという長丁場で争われることになる。レースラップも当然重要だが、いまやSUPER GTは500kmと言えどスプリントのような争い。予選順位も重要となる。五月晴れに恵まれた5月3日(月)、TGR TEAM ZENT CERUMOは準備を整え、午前9時05分から行われた公式練習に臨んだ。

 ZENT CERUMO GR Supraは今回も立川祐路がステアリングを握りコースイン。開始直後にTGRコーナーでストップした車両があり赤旗中断があったが、再開後ピットアウト〜インを繰り返しながら周回を重ねていく。立川は自らの走行6周目に1分29秒104をマークし、4回のピットストップをはさみながら22周を走り石浦宏明に交代した。

 石浦は同様にピットアウト〜インを繰り返しながら、GT500クラスの専有走行で1分28秒236というベストタイムをマーク。最終的に5番手というポジションにつけ公式練習を終えることになったが、ドライバーふたりの表情はいまひとつ。第1戦岡山からZENT CERUMO GR Supraのフィーリングはいまひとつだったのだ。

2021年 SUPER GT 第2戦 fuji もちろんこの公式練習のなかでも微調整は繰り返していたが、あくまでタイヤテストがメイン。分かってはいるが、午後の公式予選では満足のいくフィーリングになるのだろうか……? ミーティングは行っていたが、ドライバーふたりは不安を抱えていた。

 しかし、その不安は杞憂だった。午後3時05分からスタートしたGT500クラスの公式予選Q1で、ZENT CERUMO GR Supraのステアリングを握った石浦は、TGR TEAM ZENT CERUMOとエンジニアの努力によってフィーリングが大きく改善できていることを確認した。これなら予選で好タイムをマークできそうだ……。石浦はしっかりとタイヤを温め4周目にアタックを展開すると、1分27秒815をマーク。さらに翌周には1分27秒329をマークしてみせた。

 他車も公式練習からタイムを上げ、ZENT CERUMO GR Supraは5番手という結果となったが、それでもQ1突破には十分。見事Q2の立川にバトンを繋ぐことに成功した。もちろん石浦からはフィードバックを伝え、Q2の立川のアタックに向け、さらなる微調整をZENT CERUMO GR Supraに施した。

 

2021年 SUPER GT 第2戦 fuji 迎えた午後3時41分からのQ2。立川はZENT CERUMO GR Supraをコースインさせると、石浦同様好フィーリングを感じ取る。タイヤを温め、4周目には1分27秒114をマークすると、さらに翌周には1分27秒031へ。ライバルたちを上回る好タイムだ。

 

 最後は1分26秒台をマークするスピードをもつライバルがいたものの、終わってみればZENT CERUMO GR Supraは3番手。2列目グリッドの好位置を得て予選を終えることになった。もちろんポールポジションが欲しいところではあったが、何よりフィーリングが好転したことにふたりは笑顔を浮かべた。

 

 明日はいよいよ500kmの長丁場のレース。さらにセットアップを煮詰めていけば、好結果も十分可能だ。TGR TEAM ZENT CERUMOは良い雰囲気のなか、予選日の富士スピードウェイを後にした。

2021年 SUPER GT 第2戦 FUJIドライバー/立川 祐路
「午前の公式練習は正直、フィーリングがあまり良くない状況でした。岡山からずっとその状態が続いていたので、公式予選に向けてはまったく自信がない状況だったのですが、予選に向けてクルマを大きく変更した結果、それが良い方向にいき、クルマはすごく乗りやすくなりました。それが3番手という結果に繋がりましたが、やっと方向性が見えてきた印象ですね。もちろんもっと上にいければ良かったかもしれませんが、岡山や午前中の状況を考えれば、今後に期待がもてる中での3番手だったと思います。明日への期待がもてるクルマになっているので、決勝はさらに上を目指して頑張っていきたいと思います」

ドライバー/石浦 宏明
「走り出しから立川選手がセット変更をしていましたが、公式練習、専有走行を走っていたときのフィーリングはそこまで良いものではありませんでした。そこで、予選に向けてみんなで話し合いクルマを変えてもらったのですが、予選ではフィーリングがすごく良くなっていました。Q1を通れるだろうという感触もありましたね。最終的に、計測4周目がベストになりましたが、3周目にアタックを展開していたので、その反省点はありましたが、フィーリングが好転しているのが何より良かったです。いまどんどん良くなっている状況ですし、前戦岡山ではGR Supra勢のなかでは下位だったので、なんとかこのレースで上にいきたいと思っています。悪くない初日だったのではないでしょうか」

監督/村田 淳一
「今季エンジニアが変わり、3月の公式テストからずっとクルマを作ってきてもらいましたが、良いところも見つかりつつ、少しずつステップアップしてきました。第1戦岡山では他のGR Supra勢についていけない部分もありましたが、そこでも良いデータを得てきて、午前中こそ持ち込みが必ずしも良いものではなかったものの、TRDさんの協力も得つつ、午後の予選に向けて良いクルマを作ることができたとドライバーからも好感触が聞かれました。レースは長丁場ですが、今のSUPER GTは500kmのスプリントのようなものなので、決してゆるめることはできません。タイヤは良いものを選んでいると思いますし、しっかりピット作業をこなし、予選順位よりも前、もちろん優勝を狙っていきたいと思います。良いペースで走れるクルマを作り、ドライバーに気持ち良く走ってもらえるようにしたいですね」