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SUPER GT RACE REPORT

2013年 SUPER GT 第8戦 MOTEGI <予選>

2013年11月2日(土) Qualify 予選
ZENT CERUMO SC430 #38 立川祐路/平手晃平
公式予選総合結果4位(1分41秒582)
< 公式予選 > 天候:曇り|コース状況:ドライ

2013年 SUPER GT 第8戦 MOTEGI <予選> オートポリスではタイヤかすのピックアップに苦しめられ、レース後半まで独走を見せるも惜しくも優勝を逃した#38 ZENT CERUMO SC430。しかし、富士での優勝に続いて2位表彰台を得たことで、58ポイントとして4ポイント差ながら堂々のランキングトップに躍り出たLEXUS TEAM ZENT CERUMOは、悲願のタイトル奪還に向けて絶好のポジションで2013年シーズンの最終ラウンドを迎えることとなった。

 搭載してきたウエイトを全車が下ろし、ノーハンデでの真剣勝負となる最終戦の舞台はツインリンクもてぎ。昨年もポール・トゥ・ウインを飾るなど、#38 ZENT CERUMO SC430にとっては相性の良いサーキットだ。このもてぎで昨年同様に勝ち星を挙げれば、文句無くタイトルが決まる。高木監督以下、チームは悲願のタイトル獲得を目指し一丸となってレースウィークを迎えた。

 走行開始となった土曜午前9時からの公式練習。曇り空ながらも雨の気配はなく、ドライコンディションでのセッションスタートとなったが、ピットロードでは立川と高木監督がリラックスした表情を見せるなど、#38 ZENT CERUMO SC430はコースコンディションの悪い序盤はピットで待機し、状況を見守ることに。すると、午前9時16分にセッションは赤旗中断となってしまう。

 この再開のタイミング、午前9時24分にようやくピットを離れた#38 ZENT CERUMO SC430は、立川のドライブでいきなり連続周回を敢行。1分47秒638、1分42秒410とタイムを上げて行くと、計測3周目に1分42秒006をマークし、早くもモニターのトップに躍り出る。早々にマシンの好調さを確認した立川は、ここでピットに戻りステアリングを平手に託す。平手もピットアウト後、1分55秒907、1分47秒681と徐々にペースを上げて行く。

 ところが、平手は自身の計測3周目に入った矢先、2コーナーでスピンを喫してしまう。そのままアウト側グラベルにはまりこんだ平手は、自力での脱出が叶わず、セッションは2度目の赤旗に。

 牽引してもらい、無事にピットに戻った平手。スタッフは即座にマシンのダメージ確認や清掃作業を行うこととなったが、大きなダメージこそなかったものの、装着していたタイヤにはフラットスポットが。この混走時間帯に余計なニュータイヤの使用を抑えるべく、LEXUS TEAM ZENT CERUMOは敢えてピットで待機しつつ、同様のタイヤを履く他車の動向をチェックすることに。

 そして30分以上の待機の後、午前10時13分にようやく平手の駆る#38 ZENT CERUMO SC430はピットアウト。慎重にタイヤを温めた平手は、ここで1分42秒253という好タイムをマーク。立川のトップタイムにこそ僅かに及ばなかったものの、平手も充分にセットアップを確認したLEXUS TEAM ZENT CERUMOは、午前10時34分に再び立川に交代。午前10時40分のGT300占有時間帯が始まるまで周回を続けた。

 そしてラスト10分のGT500占有時間帯が午前10時50分にスタート。立川が乗り込んだ#38 ZENT CERUMO SC430は序盤ピットで待機。残り7分となってピットを離れた立川は、タイヤを温めつつ2分01秒233、1分45秒689と周回を重ねると、翌周には1分41秒887をたたき出し、自らがマークしたトップタイムを塗り替えることに。

2013年 SUPER GT 第8戦 MOTEGI <予選> このままセッションは終了し、唯一1分41秒台の好タイムをマークした#38 ZENT CERUMO SC430は、この公式練習でのトップタイムを獲得。幸先の良いスタートを切ることとなった。

 慌ただしくピットウォークなどを終えた午後2時。明日の決勝グリッドを決める公式予選が始まった。いつものようにQ1、Q2の2部構成のノックアウト方式の公式予選。まずはQ1でトップ8に入らねばならない。GT300のQ1が終了した午後2時19分、#38 ZENT CERUMO SC430は平手のドライブで最初のアタックの時を迎えた。

 あまり気温が上昇せず気温16℃、路面温度19℃となる中、残り8分となった午後2時26分にピットを離れた平手は、計測1周目を1分48秒482で3番手に。続く2周目にはアタックを敢行も、1分42秒529と3番手のままながらタイム的には今ひとつ。残り時間も少なくなる中、ラストアタックを決めた平手はここで1分42秒022にタイムアップ。ひとつポジションを上げ、#38 ZENT CERUMO SC430を2番手に押し上げることに成功する。

 惜しくもその後1台に先行を許したものの、3番手と余裕を持ってQ2進出を決めた#38 ZENT CERUMO SC430は、続いて午後3時05分からのQ2に、立川のドライブで臨むこととなった。

 ライバル勢同様にタイミングをはかり、午後3時09分と8台中最後にピットアウトした#38 ZENT CERUMO SC430。立川はゆっくりとタイヤを温め、まずは1分46秒290で5番手に。翌周にアタックに入った立川だったが、1〜2コーナーで姿勢を乱し、このラップは1分46秒834に留まる。

 この間にライバル勢のタイムアップによって8番手にまで後退を余儀なくされた#38 ZENT CERUMO SC430。立川はラストアタックに懸けたが、思うようなバランスが得られず1分41秒582へとタイムアップも、ポジションは4番手という結果に。

 残念ながらポールポジション獲得はならず、明日の決勝を4番手からのスタートとなった#38 ZENT CERUMO SC430だが、まだまだ充分挽回可能な4番手というポジションからのスタートとあって、予選後のピットやドライバーたちの雰囲気は決して悪くはなかった。泣いても笑っても、いよいよ明日は最終戦。LEXUS TEAM ZENT CERUMOは、今季最後の大勝負に自然体で臨むことができそうだ。

 

ドライバー/立川 祐路
「結果的に少しうまく行かない部分がありましたね。予選では公式練習とは違うタイヤを選んだのですが、それが意外とオーバーステア方向に行ってしまって。本来ならQ2で計測2周目にアタックをしようと思ったのですが、1コーナーでリヤが出てしまったのでアタックをやめ、3周目に仕切り直したのですが……。少し厳しかったですね。ただ、タイムとしてはまずまず出ていますし、17号車に前に行かれてしまいましたが、逆にポールポジションを獲ってしまうと、プレッシャーもあったでしょうからね。逆に4番手からなら、気持ち的に追う立場のレースが出来るので条件的には決して悪くはないと思います。いずれにせよ、すべては明日次第。とりあえず、自分たちは表彰台圏内のしっかりとしたレースをするだけ。あとは周りとの兼ね合いですね」

ドライバー/平手 晃平
「朝の公式練習では予想外のスピンをしてしまって。チームには申し訳ないことをしてしまいましたが、その後逆に力みが抜けていい感じでタイムを出せましたし、クルマの状況も確認出来たので良かったです。また、Q1では絶対にQ2に駒を進めるということが僕の仕事でしたので、それをクリア出来たことも良かったと思います。ただ、朝に予選シミュレーションで履いたものとは違うタイヤでのアタックだったこともあり、かなりフィーリングが違っていて。合わせ込むのにやや手間取って、2周目にタイムを出すつもりが3周掛かってしまいました。アンダーステア傾向があった部分で、予選に向けてセッティングを変えたのですが、そこにタイヤのキャラクターの違いが予想より大きく影響してしまった感じでした。しかし、明日に向けて決して悪いポジションではありませんし、明日は落ち着いてレースをすれば結果はついてくると思います」

監督/高木虎之介
「最後の立川のアタックではタイムが出そうだったんですが、今ひとつ出ませんでしたね。予定より少し行き過ぎてしまったというか、セッティングを攻めすぎた部分があったようで、立川も状況的に厳しかったようです。その中でもあのタイムを出してきたということで、なんとか4番手。ポールポジションではありませんでしたが、決して悪い位置ではありませんし、明日の決勝ではドライバーとピットすべてがうまく行けば、きっと大丈夫だと思いますし、大丈夫だと祈って頑張るしかないでしょう。このところチームはピットで良い仕事を続けていますし、それを明日も続けられれば。明日レースが終わった後でみんなが笑っていられるように、良い流れで戦えるように準備したいと思います」