2014年 SUPER GT 第2戦 FUJI <予選>
2014年5月3日(土) Qualify 予選
ZENT CERUMO RC F#1 立川祐路/平手晃平
公式予選総合結果5位(1分29秒525)
< 公式予選 > 天候:晴れ|コース状況:ドライ
ディフェンディングチャンピオンとして2014シーズンを迎えたLEXUS TEAM ZENT CERUMO。しかし、オープニングレースとなった先月の岡山国際では、誰もが予想だにしなかったノーポイントでサーキットを後にすることとなってしまった。それでけに、迎えた第2戦富士500kmでは、是が非でも表彰台、さらには勝利が渇望されるところ。昨年も2戦開催された富士では、2位&優勝と圧倒的なリザルトを残しているLEXUS TEAM ZENT CERUMOだけに、得意コースでの挽回を期して高木虎之介監督、立川祐路、平手晃平のドライバーコンビとチームスタッフは、土曜の公式練習に臨んだ。
やや雲は多いものの、まずまずの好天に恵まれた土曜。午前9時から公式練習セッションが始まったが、いつものように#ZENT CERUMO RC Fは序盤ピットで待機する戦法を採り、立川のドライブでコース院を果たしたのはセッション開始から16分が経過した午前9時16分だった。
ピットアウトした立川は、計測1周目を1分38秒520とすると、翌週には1分31秒764をマーク。早くも2周目にして4番手につけると、さらに3周目には1分30秒907をたたき出し、午前9時23分には早々にモニターのトップにつける。
好調な立ち上がりを見せた#1 ZENT CRUMO RC Fだが、立川はここで一旦ピットへ。微調整をマシンに加え、再びコースに戻った立川は、セッティングの試行錯誤をしながら、タイヤ評価等のメニューを進めて行く。その間にライバル勢のタイムアップにより、#1 ZENT CERUMO RC Fのポジションは4番手まで後退するが、立川は作業を着実に進めた午前10時24分までステアリングを握り精力的に周回を重ねることとなった。
この立川から平手がステアリングを引き継いだのは午前10時29分。ピットアウトした平手は、1分33秒110までタイムを上げると、立川同様にタイヤ評価などをこなすと混走時間帯の終了となる午前10時40分まで走行を続け、最終的に1分33秒015と僅かにタイムを上げてピットに戻る。
GT300の占有時間帯に続き、午前10時50分から始まったGT500の占有時間帯は、再び平手のドライブで#1ZENT CERUMO RC Fはコースイン。平手は1分30秒816、1分30秒536とタイムを上げて行くものの、ライバル勢のタイムアップは29秒台にまで突入しており、結局#1 ZENT CERUMO RC F はこの公式練習を6番手で終えることとなった。
ピットウォークなどを終えた午後2時15分。GT300のQ1セッションに続き、GT500のQ1セッションが始まった。15分間のこのQ1で上位8台に入らなければ、ポールシッターを決するQ2への出走は許されない。岡山国際ではまさかのQ1敗退を喫しているだけに、ここはなんとしても手堅くQ1突破したいところ。チームは、このQ1を平手の手に委ねることとなった。
GT500ボードが掲示されても、いつものように全車がピットでタイミングを図る中、LEXUS TEAM ZENT CERUMOも#1ZENT CERUMO RC Fをピットで待機させる。そして多くのライバル勢同様、平手は午後2時24分にようやくピットアウトすると、ゆっくりとタイヤを温めて行くと、1分39秒288、1分30秒012とタイムを上げ、この時点で3番手に。しかし、ライバル勢のタイムアップもあり、ひとつポジションを下げてすぐに4番手に後退。ここで平手のラストアタックに期待が懸かったが、惜しくも1分30秒020と更新はならずチェッカー。それでも無事4番手に食い込んでみせた平手の好走で、#1 ZENT CERUMO RC Fは無事Q2進出を決める。
GT300のQ2を終えた午後3時。今度は立川が挑むQ2が始まった。このQ2は12分とやや短いため、LEXUS TEAM ZENT CERUMOは約4分が経過し、残り8分となった午後3時04分に立川をコースに送り出した。
富士マイスターの異名を取る立川だけに、自身が持つ最多ポールポジション獲得記録を20に延ばすべく、1周目1分40秒855、2周目1分32秒844とゆっくりペースを上げて行く立川。続く計測3周目にアタックに臨んだ立川は、うまくまとめて1分29秒525をマークも、この時点でポジションは5番手。トップは1分28秒台に突入するという次元の高い戦いの中、立川はさらなるタイムアップを狙ってラストアタックを展開も、惜しくも最終アタックのタイムは1分29秒657。タイム更新はならず、#1 ZENT CERUMO RC F は5番手でチェッカーを受けることとなった。
ポールポジションこそ奪えなかったものの、予選5番手から明日の決勝をスタートすることとなったLEXUS TEAM ZENT CERUMOだが、明日の第2戦は通常より長い500kmレース。2回のピットインが義務づけられている長丁場だけに、何が起こるか分からない戦いとなることは必至。全線で取りこぼしたポイントを稼ぐためには、乱戦をかいぐぐり、是が非でも表彰台を勝ち取りたいところだ。
ドライバー/立川 祐路
「公式練習ではセットアップなどいくつかトライすることもあり、結構しっかり周回を重ねることとなったのですがその甲斐あって、予選にはいい状態に持って行けたと思います。僕が担当したQ2ではまずまずのアタックが出来ましたが、ちょっとライバル車が速かったですね。悔しいですが、ちょっと28秒台までは届かなかったと思います。そのあたりは今後に向けてもいろいろと詰めて行かなければならない課題でしょうが。しかし決勝ではどういう状況になるか分かりませんし、予選ほどの差はないかもしれない。なんとか巻き返せるような戦いをしたいですね」
ドライバー/平手 晃平
「クルマ自体はまずまずだったと思いますが、いまひとつ煮詰め切れなかったのかなと。テストのときと気温なども違って暖かいので、いろいろ条件が異なっているためなのか、そのあたりにうまく合わせ切れないまま予選となってしまったようにも思います。そのあたりがタイム差に現れたのかもしれません。また、特にセクター1でライバル勢に負けている部分は、今後いろいろな面でレクサス陣営全体で頑張っていかなければいけないでしょう。ただ、それでも5番手からのスタートですから充分チャンスはある。開幕を落としているだけに、明日は表彰台を獲れるよう頑張ります」
監督/高木虎之介
「予選上位を奪ったライバル勢のタイムには少しびっくりしましたね。僕たちもまずまずのタイムは出せていると思いますが、それ以上に速いですから。ただ、ライバル勢は予選にフォーカスした仕様だったでしょうから、明日の決勝はどういう展開になるか分かりません。僕たちのクルマも朝の公式練習では今ひとつだったのですが、予選までにかなり仕上げることが出来た。クルマ自体は悪くはないので、明日の決勝はとにかくドライバーにもチームにもしっかり仕事をしてもらって、お互いミスのない戦いをすることが出来れば必ず上位に食い込めるはず。岡山がダメだっただけに、最低でも今回は表彰台を持ち帰ることが明日の目標ですし、さらに優勝に手が届けば良いですね」