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SUPER GT RACE REPORT

2014年 SUPER GT 第3戦 AUTOPOLIS <予選>

2014年5月31日(土) Qualify 予選
ZENT CERUMO RC F#1 立川祐路/平手晃平
公式予選総合結果3位(1分35秒683)
< 公式予選 > 天候:晴れ|コース状況:ドライ

2014年 SUPER GT 第3戦 AUTOPOLIS <予選> 前回富士での第2戦では、予選5番手から粘り強く追い上げ、見事2位表彰台を獲得したLEXUS TEAM ZENT CERUMOが迎える第3戦の舞台は、山岳コースとして知られる九州・大分のオートポリス。開幕戦のノーポイントという結果から体勢を立て直し、ランキングも4位と上昇機運に乗るチームだが、富士の後には菅生での合同テストに参加するなど、さらなる熟成を#1 ZENT CERUMO RC Fに加え、この地に乗り込んで来た。

 しかし、例年秋口に開催されてきたオートポリスでのレースだが、今年は初夏ともいえるこの時期の開催。しかも心配された雨は降らず、搬入日の金曜も気温30℃を超える暑さに。立川、平手のドライバーコンビと高木監督率いるLEXUS TEAM ZENT CERUMOにとって、さらに今季デビューシーズンを戦う#1 ZENT CERUMO RC Fにとって未知なる状況下での戦いが、5月31日土曜日に幕を開けた。

 土曜のオートポリスも朝から好天に恵まれ、公式練習が始まる午前9時の段階では気温24℃、路面温度31℃というコンディションでのスタート。LEXUS TEAM ZENT CERUMOは、コースコンディションなど様子を見つつ、まずはピットで待機、午前9時14分のピットアウトとなった。コースインする#1 ZENT CERUMO RC Fのステアリングを握るのは立川。立川は、1分47秒132、1分42秒925と少しずつタイムを上げて行くが、その翌周にはピットインする。

 コンディションの影響もあってか、今ひとつのフィーリングを訴える立川のコメントに、チームはセットアップ修正を行い、再び午前9時27分に立川をコースに送り出す。ここで1分38秒224にタイムを上げ、#1 ZENT CERUMO RC Fを7番手に押し上げた立川だが、この後再びピットへ向かうと、細かい修正を加えつつ、セットアップ作業を続けて行く。

 そのままセッション折り返しを迎えたLEXUS TEAM ZENT CERUMOは、午前10時09分に立川のドライブで1分37秒948にタイムを上げるも、ポジションはまだ10番手。その後、ステアリングは平手に引き継がれることとなった。

 午前10時23分、ピットを離れた平手は、立川同様にピットイン&アウトをしつつセットアップ作業を進めて行くが、混走時間帯終了間際の午前10時39分にGT300車両がグリーン上にストップするなどしたため、セッションは赤旗に。これで混走時間帯は終了となり、残るはGT500の専有時間帯10分間のみとなった。

 午前10時55分から始まった専有時間帯では、残り6分となったところで平手がステアリングを握ってピットアウト。計測2周目に予選さながらのアタックを見せた平手は、1分37秒138をマーク、#1 ZENT CERUMO RC Fのポジションを7番手に押し上げるものの、その後1台に先行を許すこととなり、結局このセッションを#1 ZENT CERUMO RC Fは8番手で終了。前大会で2位を得たために30kgのウエイトハンデを受けたとはいえ、今ひとつすっきりとしないポジションでフィニッシュすることとなった。

2014年 SUPER GT 第3戦 AUTOPOLIS <予選> やや雲が増える中、午後2時からはノックアウト方式の公式予選がスタート。まずは午後2時15分から始まるQ1を突破して、ポールポジションを決するQ2へと駒を進めたいところだが、LEXUS TEAM ZENT CERUMOはこのQ1を平手の手に委ねることとなった。

 いつものようにタイミングを計り、残り7分となった午後2時23分にピットを離れた#1 ZENT CERUMO RC F。平手はゆっくりとタイヤに熱を入れると、まずは計測1周目を1分47秒647とすると、翌周にアタックラップを迎えようというところで、なんと#6 ENEOS SUSTINA RC Fがコースアウトしたため、セッションは赤旗中断となってしまう。

 止むなくピットに帰還した平手だが、この時点でまだ満足にアタックをしていなかった#1 ZENT CERUMO RC Fのポジションは14番手。このままでは上位8台に許されるQ2進出は叶わない。平手は午後2時35分に再開された残り3分間に、Q1突破を懸けることとなった。

 セッションが再開されるや否や、ピットを離れた平手は、先にピットアウトしていた#12 カルソニック IMPUL GT-Rを1コーナーまでにかわすと、集団のトップで計測ラップに入る。残り時間を考えると、もちろんこの1周しかアタックは許されない状況だが、是が非でもQ2へ進むべく、平手は充分に温まり切っていないタイヤながら、#1 ZENT CERUMO RC Fにムチを入れて行く。

 そして午後2時38分、チェッカーフラッグが提示された直後にフィニッシュラインを通過した平手のタイムは、1分36秒271! 見事、この時点で6番手に浮上を果たした#1 ZENT CERUMO RC Fは、平手の奮闘の甲斐あって最終的に7番手でQ1突破を勝ち獲ることに。

 この平手の健闘を無駄にすまいと、Q2に挑んだのは立川。ここまでの展開でミシュランを履くGT-R勢が速いことは分かっていたLEXUS TEAM ZENT CERUMOだが、出来るだけ上位グリッドを確保すべく、Q2の残り7分となった午後3時13分、立川がピットを離れる。

 コースインした立川は、計測1周目を1分41秒373とすると、先にアタックに入ったGT-R勢が1分34秒台の圧倒的なタイムを刻む中、翌周に渾身のアタックを披露。ラスト2分となったところで、1分35秒683をマークし、3番手に食い込むことに。

 結局#1 ZENT CERUMO RC Fはそのまま3番手でQ2を終了。公式練習から速さを見せるGT-R勢の一角を崩し、予選3番手をゲットしたLEXUS TEAM ZENT CERUMOにとっては、不調の公式練習から見事なリカバリーを見せた1日ながら、明日の決勝でのさらなる健闘が期待される。

ドライバー/立川 祐路
「結果的にはまずまずの位置に来ることが出来たな、という感じです。フリー走行では、近年稀に見るほどのアンダーステアで、正直今週は厳しい戦いを強いられるかもしれない、と覚悟したほどでした。その状況から予選3番手になったのですから、予選までにエンジニアとメカニックが頑張ってクルマをいい状態まで持って行ってくれたお陰です。Q2のアタック自体はまずまず。最終コーナーで少し頑張りすぎて、僅かにロスをしましたが、前の2台とのタイム差が大きいので、ポジション的には3番手が精一杯だったと思います。明日の決勝ではなんとかそのあたりを挽回し、逆転出来るようにしたいですね」

ドライバー/平手 晃平
「今回採用が決められたローダウンフォース仕様での合わせ込みがうまく行かず、午前の公式練習ではかなりバタバタしてしまったのですが、チームがうまく予選までにフィーリングを改善してくれました。クルマがどういう感じになっているか、分からないままQ1に挑んだのですが、すぐにクルマが良くなっているのは感じました。それで、これなら行けるとアタックしていたら、最終コーナーのあたりで赤旗になってしまって。ほぼ1周アタックしてきて、タイヤを使ってしまっていたので、再開後の1周でタイムが出せるか不安もありましたが、もう全開で行くしかないと。なんとかQ1を突破出来てホッとしました。その後Q2で立川さんが頑張ってくれて、明日は3番手スタートなので、表彰台は死守しつつ、さらに1台でも前の順位でフィニッシュ出来るよう頑張ります」

監督/高木虎之介
「午前中の公式練習では非常にセットアップに苦しみ、マシンのフィーリングを改善するのにとても時間を費やしてしまったのですが、それでもなんとか予選までにうまくまとめることが出来て良かったと思います。ミシュランを履くGT-R勢が速いのは朝から分かっていましたが、なんとしても予選で2列目までに入りたいと思っていただけに、3番手というポジションは上出来と言える結果でしょう。明日の決勝では前の2台がどれほどのペースで周回するか分かりませんが、次の菅生でのウエイトハンデの状況を考えると、ここでなんとか表彰台をもぎ取って帰りたいところですね」