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SUPER GT RACE REPORT

2014年 SUPER GT 第8戦 MOTEGI <決勝>

2014年11月16日(日) Final決勝レース
ZENT CERUMO RC F#1 立川祐路/平手晃平
決勝総合結果 7位
<決勝> 天候:晴れ|コース状況:ドライ

2014年 SUPER GT 第8戦 MOTEGI <決勝> 最終戦の朝は前日同様天候にも恵まれ晴天となった。9時15分、気温8℃、路面温度11℃というコンディションで始まったフリー走行。平手が#1 ZENT CERUMO RC Fのステアリングを握ってコースイン。決勝用のセッティングを確認して周回を重ねた。途中、ストップした車両を回収するために赤旗が掲出されてセッションは一時中断されたが、6分後に再開。途中、立川にドライバー交代してふたりのドライバー共に車両の動きを確認した。タイムは1分42秒台で14番手ではあったが、車両が問題なく走行を続けられたことで、LEXUS TEAM ZENT CERUMOのスタッフはひとまず安心。サーキットサファリの時間を利用してさらに走り込みと確認を続け、決勝を迎えることとなった。

 11時50分、決勝レースに向けた8分間のフリー走行が行われた後、#1 ZENT CERUMO RC Fは15台が参加するGT500クラスの最後尾につけた。約1時間のグリッドウォークが終了し、13時に栃木県警の白バイ2台とパトカー2台による安全運転啓発のためのパレードランが行われ、それに続いてフォーメーションラップを1周。そして13時7分に3万2,000人のファンが見守る中、53周、250kmの決勝レースがスタートした。気温は16℃、路面温度は23℃と晩秋らしいコンディション。

 スタートを担当した平手は、十分に温まりきっていないタイヤやブレーキに細心の注意を払いながら、直後にオーバーランやコースオフを喫した#8 ARTA NSX CONCEPT-GT、#32 Epson NSX CONCEPT-GT、そして#12 カルソニック IMPUL GT-Rをかわしてポジションを3つ上げた12位でオープニングラップを終了。4位から13位にかけての10台は数珠つなぎの状態で周回を重ねていく。8周目に#39 DENSO KOBELCO SARD RC Fをかわしてひとつ順位を上げた平手は、翌周にも#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTがブレーキトラブルでスローダウンするとひとつ順位を上げてトップ10入りした。さらに6位争いをしている4台のグループに追いつくと#6 ENEOS SUSTINA RC Fと#24 D’station ADVAN GT-Rの2台を一気に抜き去り8位へと、#1 ZENT CERUMO RC Fのポジションを上げて行った。そして19周目のバックストレートではその前に抜いた車両に逆転を許すも、5台による5位争い集団の中でチャンスをうかがった。

 20周目に早くもピットインを済ませる車両が出て来て、平手は22周目には#1 ZENT CERUMO RC Fのポジションを6位にまで上げて24周目にピットイン。タイヤを交換し立川にドライバー交代。さらに給油を済ませ39秒という迅速なピット作業で#1 ZENT CERUMO RC Fをコースに送り出した。立川は10位でコースへ。冷えたままのタイヤと温度の下がったブレーキに神経を尖らせながらも、アウトラップで攻めの走りを開始した。次の周で#1 ZENT CERUMO RC Fの前後を走行していた#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT、#6 ENEOS SUSTINA RC Fが同時にピットインすると、立川はこの2台の前でコントロールラインを通過し、再び順位を8位に回復させた。

2014年 SUPER GT 第8戦 MOTEGI <決勝> 立川はタイヤかすで汚れた路面に注意を払いながらも7位を走行する#36 RC Fに追いつき、3台による7位争いを展開。そして42周目に序盤の接触以降思うようにペースの上がらない#36 RC Fをかわすと7位に浮上した。ここまで順位を上げた立川だったが、前方の6位の車両とは既に5秒以上の差がついており、#1 ZENT CERUMO RC Fは周回遅れのGT300車両をかきわけながら少しずつ差を詰めていった。また8位の車両との差も徐々に広がり立川は単独走行で終盤の周回を重ね、53周でチェッカーを受けて今年最後のレースを締めくくった。

 予選をほとんど走れない状態で15位からのスタートとなった#1 ZENT CERUMO RC Fだったが、チームスタッフの完璧な仕事の結果、8台抜きの7位という結果を残したLEXUS TEAM ZENT CERUMO。これで4ポイントを加算しドライバーズランキングは8位となった。不運なトラブルはあったものの、そこからの素晴らしいリカバリーでディフェンディングチャンピオンらしい働きを見せたことで、来年につながるレースとなった。


ドライバー/立川 祐路
「ピットの作戦も順調にいってうまく#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTと#6 ENEOS SUSTINA RC Fの前にいけました。今日はレースのセッティングもできることをやって、最後の最後できちんとレースを組み立てられて、いろいろあったレースウィークの中でもうまく組み立てられたと思います。順位はともかく今僕たちが持っている力は出し切ったし、充実した内容になったと思います。この結果を来年につなげられるようにこれからも頑張っていきたいと思います。一年間応援してくださった関係者の皆さま、ファンの皆さま、ありがとうございました」

ドライバー/平手 晃平
「スタート直後から前を狙って様子をうかがいながらレースをしていったのですが、うまいこと混乱する隊列から順位を上げて行くことができました。ただブレーキの利きが良くなく温度も上がりがちでしたから、時々ブレーキを冷やしながらの走りになりました。#6 ENEOS SUSTINA RC Fと#24 D’station ADVAN GT-Rとはいいバトルができましたし、自分たちの持っている力を出し切って、ミスなく自分の仕事できました。あとチャンピオン争いをしている#37 KeePer AUTECH GT-Rも近くを走行していたので、ぶつかっちゃいけないと気をつけました。今回は追われるものもなく、うまく順位を上げられたと思います。最終戦で内容あるレースができて良かったです」

監督/高木虎之介
「予選のことを考えると今日のレースは上出来かなと思います。LEXUS TEAM ZENT CERUMOらしく、いつものようにきちんとレースを走って最後尾から7位まで来れたわけですから。ピリピリした最終戦をミスなくまとめられたことで来年につなげられるのかなとは思いますね。ただチャンピオンを獲った翌年は以前もそうでしたけれど、どうもうまくいかないので、もっといい結果の確率を高くしていかなければなりませんね。ミスやトラブルもありましたし、やり残したこともあった一年でした。ただそんな苦しい一年間のなかで1勝できたのは良かった。この状態に決して満足せずもっと強いチーム作りをしていきたいと思います」