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SUPER GT RACE REPORT

2019年 SUPER GT 第1戦 OKAYAMA <決勝>

2019年4月14日(日) Final決勝レース
ZENT CERUMO LC500 #38 立川祐路/石浦 宏明
決勝結果 8位
<決勝> 天候:曇り|コース状況:ウェット

2019年 SUPER GT 第1戦 OKAYAMA <決勝> LEXUS TEAM ZENT CERUMOが信頼をおく石浦宏明の、予選Q1でのまさかのわずかなタイムロスにより、Q2進出はならず12番手からスタートすることになったZENT CERUMO LC500。ただ、決勝日に向けて天候がどうなるか分からない天気予報が出ていたこと、そしてZENT CERUMO LC500に好感触を得ていたことからも、チームはレースでの順位回復に向けしっかりと準備を整え、石浦の誕生日パーティを祝いながら、4月14日(日)の決勝日を迎えた。

  早朝こそ曇り空だった岡山国際サーキットだが、決勝日のピットウォークが終わりを迎えた午前11時前から、コース上には強めの雨が降りはじめた。コースはみるみるウエットコンディションに変化し、チームはZENT CERUMO LC500をウエットセットに変更。午後0時55分からのウォームアップ走行では、立川祐路がZENT CERUMO LC500の状況をチェックし、1分33秒980というベストタイムで6番手で終えた。

  午後2時30分にセーフティカースタートで迎えた決勝レース。スタートドライバーは立川だ。3周のSCランを経て熱戦の火ぶたが切られたが、立川はまずひとつ順位を上げ11番手に浮上する。ただ、直後にGT300クラスでのクラッシュが発生したため、ふたたびSCが導入されることになった。

 立川はリスタート後も前を追うが、今度は13周目、モスSでGT300クラスの3台が絡む多重クラッシュが発生し、パーツが飛散。レースは赤旗中断となってしまう。ZENT CERUMO LC500は他のレクサス勢とも異なるタイヤ選択をしており、この時点ではそれが奏功し9番手に上がっていたが、立川は一度コクピットを下りることとなった。

 雨は強くなったり弱くなったりと、依然コンディションが回復しないままレースは午後3時45分にセーフティカー先導のもと再開される。ヘビーウエットのなか、ZENT CERUMO LC500の前を走っていた#37 LC500がSC中にコースオフを喫したことから、立川は8番手に浮上する。

 セーフティカーランの後、20周目にレースは再開となるが、立川はウエットのなかタイヤの温まりに優るライバルへの先行を許してしまう。それでも前とは離されずに戦っていたが、今度は24周目、GT500クラスのトップを争っていたNo.1 NSX-GTとNo.17 NSX-GTが接触。No.1 NSX-GTがグラベルに埋まり、さらに雨脚も強まったことから、レースは4回目のセーフティカーランとなった。

2019年 SUPER GT 第1戦 OKAYAMA <決勝> このままいくと、レースの最大延長時間を過ぎてしまう恐れがある。周回数は何周になるのか、そしていつピットに戻り石浦に交代すればいいのか……。村田卓児エンジニアと石浦、そしてチームはピットで必死に計算を続けていた。

 ただ4回目のセーフティカーの際、同時にGT300クラスの車両もクラッシュしたりと、セーフティカーは長引くことになってしまう。最終的に16時04分、SC先導のままレースは2回目の赤旗中断となってしまい、そのまま天候が回復しないまま、終了という判断が下されることになった。

 LEXUS TEAM ZENT CERUMOにとっては、レースでの挽回を期待しながらも、それは強い雨脚に阻まれることになってしまった。しかし、そんな展開のなかでも8位でフィニッシュし、きっちりとポイントを獲得することができたことは長い今後のシーズンを考えても大きい。レースの途中中止は残念ではあるが、次戦、ホームコースの富士スピードウェイでの挽回を誓い雨の岡山を後にすることになった。

ドライバー/立川 祐路
 「スタートからすごく難しい天候で、ほとんどウォータースクリーンで前が見えないままのレースとなってしまいました。少しでも挽回しようと頑張りましたが、セーフティカーも多く、なかなかレースが戦えませんでした。ただこればかりは仕方ないです。今回の分を次戦の富士スピードウェイで取り返しにいきたいと思っています」

 

2019年 SUPER GT 第1戦 OKAYAMA <決勝>ドライバー/石浦 宏明
「今週末はもともと悪天候の予報が出ていましたが、そのなかで本当にたくさんのファンの皆さんが岡山国際サーキットに来られていたので、皆さんの前で最後までレースを戦うことができなかったのは残念です。その分、次のレースでしっかりと良いところをみせたいと思っています。自分のなかでは、前日の予選ではパーフェクトに決められなかった悔しさを挽回できずに終わっているので、チームのみんなにも申し訳ないですし、次のレースで挽回できるよう、しっかり準備していきたいと思っています」


総監督/立川祐路
「今日はあいにくの天候となってしまいました。ほとんどレースらしいレースができなかったので、応援に駆けつけてくださったファンの皆さんには申し訳ないと思っています。ただかなりコンディションが悪く、危険な状況もあったので、やむを得ない判断だったと思います。その分、次戦富士でチームが一丸となっていいレースをみせたいと思っていますので、ぜひ応援に来ていただければと思っています」

監督/村田淳一
「天候が悪いなかで、スタートを努めてくれた立川選手がしっかりと順位を上げてくれたのが8位という結果に繋がっていると思います。ベテランならではの巧さが出ましたね。タイヤ選択についても、他のレクサス勢とは違う判断をしたのですが、総監督とエンジニアが判断して決めてくれたので、新体制がさっそく良い方向に向いたのではないでしょうか。チーム一丸となってきているので、次戦もいい戦いができると思っています」