2019年 SUPER GT 第2戦 FUJI <予選>
2019年5月3日(土) Qualify 予選
ZENT CERUMO LC500#38 立川祐路/石浦宏明
公式予選総合結果7位
< 公式予選 > 天候:晴れ|コース状況:ドライ
雨のため大荒れとなった展開のなか、きっちりとポイント獲得を果たした第1戦岡山から約半月ほど。2019年のSUPER GTは、ゴールデンウイーク恒例の一戦となる富士スピードウェイでの第2戦を迎えた。元号も“令和”に変わり最初のレースとなるこのラウンドは、LEXUS TEAM ZENT CERUMOにとっても地元レース。例年好結果を残しており、チームとしても上位を狙いたい一戦だ。
前日から徹夜で並ぶファンもいるなど、多くのファンが訪れ迎えた5月3日(金)の公式予選日は、行楽日和といえる快晴の下で迎えた。富士山が顔を出すなか、午前8時50分からの公式練習でコースインしたZENT CERUMO LC500のステアリングを握ったのは立川祐路だ。
第1戦岡山でも非常にフィーリングが良かったZENT CERUMO LC500は、この富士スピードウェイでも好調。その感触を確かめた立川は、コースインしてから6周目に1分28秒999というベストタイムをマーク。石浦宏明に交代する。石浦も同様にZENT CERUMO LC500の好印象を確かめ、16周をこなした。その最後には1分28秒153というタイムをマークし、公式練習は2番手と好位置で終えることになった。
ただ、LEXUS TEAM ZENT CERUMOにとって悩みとなっていたのは、午後の公式予選に向けたタイヤ選択だ。当然公式予選で装着したタイヤのうち、1セットは決勝レースでも使用しなければならないことから、500kmという長丁場のレースで、硬めのタイヤ選択も視野に入れなければならない。とは言え、予選で前のグリッドにつけるには軟らかめのタイヤも使いたい。ふたりのドライバーと村田卓児エンジニアは、公式練習とサーキットサファリの時間も使ってタイヤ選択を試し続けた。
午後2時50分からスタートしたGT500クラスの公式予選Q1は、午前に続き晴天のもと迎えた。ステアリングを握ったのは石浦だ。LEXUS TEAM ZENT CERUMOは公式練習でさまざまなトライを行った結果、Q1を軟らかめ、Q2を硬めのタイヤで挑むことになる。軟らかめのタイヤを履いた石浦は、計測2周をウォームアップに使うと、3周目に1分27秒740というタイムをマーク。その時点でのトップに浮上した。
その後#3 GT-R、#37 LC500がタイムアップしZENT CERUMO LC500は3番手でQ1を終えることになるが、石浦はしっかりと仕事を果たし、第1戦岡山でQ2に繋げなかった雪辱を果たした。
午後3時33分からスタートしたQ2の担当は立川。戦略上硬めのタイヤを選択した立川だが、周囲はよりタイムが出る軟らかめのタイヤを選んでいたことから、立川はしっかりと1分27秒756というタイムでアタックを決めるも、周囲はさらに速いラップを記録。最終的に#3 GT-Rが四輪脱輪によるベストタイム抹消となったことからひとつポジションを上げたものの、ZENT CERUMO LC500は7番手から5月4日の決勝レースを戦うことになった。
とは言え、ZENT CERUMO LC500が採った戦略上の結果での予選7番手だけに、チームはまったく悲観もしていない。むしろZENT CERUMO LC500のパフォーマンスは上位を十分に狙えるものだ。負けられない地元戦で、LEXUS TEAM ZENT CERUMOは一丸となって500kmの長丁場に挑んでいく。
ドライバー/立川 祐路
「公式練習からクルマのフィーリングは良かったです。ただ2種類のタイヤを持ち込んでいますが、その選択に悩むことになりました。公式予選に向けて硬めのタイヤをチョイスしていたのですが、予選順位を考え、Q1を軟らかめのタイヤにすることになりました。僕が担当したQ2は厳しい予選になってしまったかもしれませんが、チームの戦略としては最低限の結果になったと思っています。決勝レースは予選で選んだ結果がプラスになると思いますので、順位を上げられるよう頑張りたいですね」
ドライバー/石浦 宏明
「今回も持ち込みの状態からクルマの状態はとても良く、公式練習から予選まで大きなセッティング変更もしていません。ただ今回についてはタイヤ選択がとても難しく、その点だけ悩みながらGT500クラスの専有走行でアタックをし、2番手につけることができました。いろいろなことを検討した結果、公式予選ではQ1とQ2で違うタイヤチョイスをするかたちになりましたが、Q1では軟らかめのタイヤだったこともあり、セクター1でロスはあったものの、しっかりと立川選手に繋ぐことができました。Q2ではタイヤのこともあり立川選手にとっては苦しい予選になりましたが、決勝レースに向けていい方向に繋がると判断しての結果なので、しっかりと決勝レースの結果に繋げたいと思っています」
総監督/立川 祐路
「第1戦岡山からチームの頑張りのおかげでクルマの調子も良く公式練習を始めることができました。ただそのなかでタイヤ選択に悩むことになりましたが、午前のフィーリングの結果と予選Q1突破の重要性を考え、2種類のタイヤを使う戦略を採ることにしました。Q2は厳しくなりましたが、戦略としては良かったと思っています。抽選の結果、レースではQ1で使用したタイヤでスタートすることになりましたが、石浦選手からのコメントも良かったので、プラスに働いていると思います。レクサス勢にとって第1戦岡山は厳しい戦いになりましたが、この富士はレクサスにとっていちばんチャンスがあるコースだと思っています。明日はチーム一丸となって挑みます」
監督/村田 淳一
「公式練習でのタイヤ選択が結果的に、公式予選で確実な方向に繋がったと思っています。予選の結果としては7番手ですが、決勝レースに向けてはいいポジションにつけることができました。また、第1戦岡山からこの第2戦富士に向けて、TRDがいろいろなアップデートを施してくれた結果が、このレクサス勢全体の予選順位に繋がっていると思っています。皆さんに感謝したいですね」