2019年 SUPER GT 第5戦 FUJI <予選>
2019年8月3日(土) Qualify 予選
ZENT CERUMO LC500#38 立川祐路/石浦宏明
公式予選総合結果4位
< 公式予選 > 天候:晴れ|コース状況:ドライ
5月の第2戦富士で見事優勝を飾った後、第3戦鈴鹿、そして6月の第4戦タイと苦しいなかでも粘りのレースでポイントを獲得しつづけ、ランキング首位からわずか4.5ポイント差につけるLEXUS TEAM ZENT CERUMO。チャンピオン獲得のために重要な一戦となる富士スピードウェイでの第5戦は、シリーズ最長距離の500マイルレース。獲得ポイントも多くなり、シリーズを考えると落とせないレースだ。ましてLEXUS TEAM ZENT CERUMOにとっては地元戦。チームは第4戦タイから戻ったZENT CERUMO LC500をきっちりと整備し、8月3日(土)の予選日を迎えた。
ただ、ポイントランキング上位につけているということは、SUPER GTでは避けて通れないウエイトハンデを負っているということ。61kgのハンデを負っているZENT CERUMO LC500は、重量に加え50kgを超えると課せられる燃料流量リストリクターのハンデもあり、決して楽ではない戦いも予想された。
8月に入り、日本列島全体が連日の猛暑日に見舞われているが、この富士も予選日は朝から酷暑となった。そんななか、午前8時50分から行われた公式練習では、まずはいつもどおり立川祐路からステアリングを握りコースイン。午後の公式予選に向けたZENT CERUMO LC500のフィーリングを確認していくが、事前のミーティングを経たセッティングが奏功し、立川のフィーリングは良好。20周をこなした立川は、6周目に1分30秒371というベストタイムを記録し、石浦宏明に交代した。
立川からの好感触を無線で聞いていた石浦だが、やはりそのとおりZENT CERUMO LC500の感触は良い。ややグリップの感触が少ないが、その割に周囲よりもタイムが出ており、これは午後の公式予選も好位置につけられるのでは……!? という期待が芽生えた。石浦は19周をこなすと、その最終周に1分30秒071を記録。ZENT CERUMO LC500は7番手で公式練習を終えた。
午前中と同様の暑さで迎えた午後の公式予選。午後3時10分にスタートしたQ1でステアリングを握ったのは石浦だ。午前のZENT CERUMO LC500は良好ではあったが、競争が激しいGT500クラスでは、さらなるパフォーマンスが求められていた。村田卓児エンジニアは、直前に急遽セット変更を施し、石浦をコースに送り出す。
多くのハンデがあるなかで、きっちりQ1突破を果たせるのか……!? と不安も抱いていた石浦だったが、走り出したZENT CERUMO LC500の好感触がその不安を吹き飛ばした。これならいける! と石浦は4周目まで着実にペースを上げていくと、5周目に1分29秒82というタイムをマーク。最終的にQ1で4番手につけ、しっかりとQ2の立川に繋いだ。
午後3時53分からスタートしたQ2では、立川は石浦とは異なるタイヤを履きコースインすることになったが、それでもZENT CERUMO LC500の好感触は大きくは変わらない。立川は4周目に1分29秒156をマークし、その時点での5番手につけてみせた。
ただ、間もなくチェッカーが出ようかというタイミングで、トラブルに見舞われてしまった#17 NSX-GTがクラッシュ。赤旗中断となり、そのままQ2は終了となった。その時点で#17 NSX-GTは4番手につけていたが、赤旗原因となってしまったためベストタイムは抹消に。そのためZENT CERUMO LC500は4番手となり、明日の決勝レースは2列目という好位置からスタートを切ることになった。
ハンデのなかでの好グリッド獲得はドライバー、チームの頑張りがあってこそだが、喜んでばかりもいられない。明日は長丁場の決勝レースだ。ここで笑ってこそ、予選の頑張りが報われる。LEXUS TEAM ZENT CERUMOは改めて8月4日(日)のレースに向け、気合を入れ直した。
ドライバー/立川 祐路
「第2戦富士で優勝した後の2戦はウエイトハンデに苦しめられましたが、富士はレクサス得意のホームコースということもあり、思った以上に戦えている印象ですね。ストレートも長いのでもっと苦しい戦いになると思っていましたが、予選でもいい位置につけられて良かったです。フィーリングもいいですね。今回は獲得できるポイントも多いですし、チャンピオンシップを考えると大事なレースになると思っています。明日は表彰台、そしてその真ん中を目指して頑張っていきたいと思っています」
ドライバー/石浦 宏明
「走り出しから想像以上に立川選手が好タイムを記録しており、僕がステアリングを握ってからもグリップ感は少ないながら、周囲よりもタイムが出ていた状況でした。とはいえ僕たちは予選に向けて満足できる状況ではなかったので、エンジニアと予選まで悩み、最後は予選が始まる10分前にセット変更を行いました。それが本当に良くて、今日いちばんの仕上がりになっており、いい予選順位を得ることができたと思っています。ウエイトハンデも厳しいし、燃料流量リストリクターも厳しいなかでハンデを跳ね返すような予選ができました。立川選手も同様にいい結果で帰ってきてくれたので、この予選順位をレースに結びつけられるよう、明日も頑張りたいですね」
総監督/立川 祐路
「今季はランキング上位につけられていますが、逆にウエイトハンデが厳しくなっています。そんななかでの第5戦ですが、予選でこうしていい位置につけられたのは良かったです。レース、そしてこの先のシリーズを考えると、この予選順位は大きな意味があるのではないでしょうか。決勝ではこの結果をしっかり繋げられるよう、チーム一丸となって頑張っていきたいですね」
監督/村田 淳一
「燃料流量リストリクターのハンデを負っているなか4番手という好位置につけられたのは良かったですね。走り出しからフィーリングも良かったですし、微調整で予選まで迎えられたので、持ち込みからしっかりといいセットが出ていたのだと思います。事前の準備が正しかったことが結果に繋がったのではないでしょうか。決勝で結果を出すことができれば大量得点ができるレースですし、第2戦でもみせたような粘りの戦いができれば、この先に繋がると思います。ぜひ皆さま応援よろしくお願い申し上げます」