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SUPER GT RACE REPORT

2020年 SUPER GT 第8戦 FUJI <予選>

2020年11月28日(土) Qualify 予選
ZENT GR SUPRA#38 立川祐路/石浦宏明
公式予選総合結果 4位
< 公式予選 > 天候:晴|コース状況:ドライ

 

2020年 SUPER GT 第8戦 FUJI 今季これまで、チームが思い描くような成績を残すことができないまま、変則的なシーズンを戦ってきたTGR TEAM ZENT CERUMO。そんなシーズンの締めくくりとなるのは、チームのホームコースである富士スピードウェイで開催される第8戦。泣いても笑っても、これが今シーズンのラストレースだ。逆転チャンピオンの可能性はわずかに残っているが、まずはしっかりと優勝を飾り、来季に繋げること。チームはZENT GR Supraに新たなトライを行い、富士スピードウェイに持ち込んだ。

 迎えた11月28日(土)の富士スピードウェイは、朝から晴天に恵まれた。今季最終戦ということもあり、詰めかけた多くのファンが見守るなか、TGR TEAM ZENT CERUMOはまずは午前9時にスタートした公式練習に臨んだ。

 ステアリングを握った立川祐路は、新たなセットアップを施したZENT GR Supraを試していくが、いまひとつ感触は良くない。立川とチームはひんぱんにピットインを行いながらセットアップを進めていくが、今季最も良かったセットアップに近づける方向となっていった。

 立川は修正を加えながら20周を走りふたたびZENT GR Supraをピットに向けると、石浦宏明に交代する。ZENT GR Supraのセットアップ変更は石浦の走行時にも進められ、GT500クラスの専有走行終了間際には1分27秒397というベストタイムをマーク。この公式練習は5番手で終えることになった。

2020年 SUPER GT 第8戦 FUJI セットアップ変更により、ZENT GR Supraは良いフィーリングに向かいつつあったが、走り出しからは大きく変更されている状態。ドライバーふたりの走り方も修正が必要となったが、午後1時48分からスタートした公式予選Q1でステアリングを握った石浦は、これにうまく対応していく。

 11月下旬で冷え込みも厳しいなか、ZENT GR Supraを3周を使ってウォームアップさせていった石浦は、4周目に1分27秒046というタイムをマーク。3番手でQ2の立川に繋ぐことに成功した。公式練習で煮詰めたZENT GR Supraのフィーリングは悪くなさそうだ。

 午後2時26分にスタートしたQ2に向け、ZENT GR Supraのコクピットに乗り込んだのは立川。ただ、午前の走り出しこそドライブしていたが、改良を加えた状態ではまだドライブしていない。しかしそこはさすがのベテラン。ふたたびタイヤをウォームアップさせると、4周目に1分27秒039をマークしてみせた。立川はさらに翌周もアタックを続けるが、こちらはタイム更新ならず。ZENT GR Supraは11月29日(日)の決勝を4番手から戦うことになった。

 

 結果的には悪くない位置ではあるが、上位3台は同じ道具を使うGR Supra勢のライバルがつけた。彼らを上回り、勝って終わってこそ2020年を締めくくれるというもの。TGR TEAM ZENT CERUMOは、今季最後の戦いに全力で臨んでいく。

ドライバー/立川 祐路
「今回のレースに向け、今までと異なるセットアップで持ち込みましたが、それがあまり良くなく、公式練習では苦労する状態になってしまいました。正直、ピンチではあったのですが、予選までに今までの状態に戻し、予選では上位につけることができました。とはいえ他のGR Supra勢が上にいますし、予選までにぶっつけ本番のようになってしまったので、セットアップが詰め切れていない部分を明日までにもっと改善し、レースではさらに上位を目指したいと思っています。良いシーズンの締めくくりにしたいですね」

ドライバー/石浦 宏明
「公式練習ではあまり調子が良くなさそうで、大きくセットアップを変えていくことになりましたが、僕がドライブしたときにもどんどんクルマを変えたので、朝と予選ではまったく違うクルマになったと思います。ドライビングでも合わせるのが大変だったところはありますが、可能な限り修正し、ミスなくQ1ではアタックできたと思います。Q1突破は厳しいかと思いましたが、GR Supraのパフォーマンスに助けられましたね。とはいえ楽観視できる状況ではないです。レースペースが良いクルマを作ることができればまだまだ勝ちを狙える位置ですし、最近あったピットのミスを全員で取り返せるようなレースにしたいと思います」

監督/村田 淳一
「今季はこれまでうまくいかないレースが続いていましたし、TRDの協力を得ながら新しいセットアップを試しましたが、途中から基本のセットに戻す方向でトライしました。それが功を奏しQ1を突破することができましたが、最終的に4番手ということで、上位は速いなと思っています。ただ充分表彰台を狙える位置ですし、明日に向けていろいろと戦略を考え、少しでも前にいけるようにしたいと思います。今シーズンの有終の美を飾れるようにしたいですね」