2020年 SUPER GT 第6戦 SUZUKA <予選>
2020年10月24日(土) Qualify 予選
ZENT GR SUPRA#38 立川祐路/石浦宏明
公式予選総合結果 7位
< 公式予選 > 天候:晴|コース状況:ドライ
2020年のSUPER GTも、シーズン終盤戦と言える第6戦を迎えた。TGR TEAM ZENT CERUMOは第5戦を終えた段階で30ポイントを獲得しランキング6位につけているが、上位陣との差もややつき始めている。10月24日(土)に開幕した第6戦は、2020年シーズンのチャンピオン争いを考えると、チームにとっては決して落とせないラウンドと言えた。特にランキング上位は重いウエイトハンデに苦しんでいる状況。当然ZENT GR Supraもハンデはあるが、比較的軽い。ここで大量得点を重ね、ふたたびチャンピオン争いに名乗りを上げたいレースだ。
そんな第6戦に向け、TGR TEAM ZENT CERUMOは入念に準備を整え鈴鹿に乗り込んだ。舞台となる鈴鹿は第3戦でトップ争いを展開しており、トラブルさえなければ表彰台も見えていた。それだけに好材料も多かったが、それをたしかなものにするべく、午前9時20分にスタートした公式練習に臨むことになった。
この日の鈴鹿サーキットは晴天。第5戦富士に続き、SUPER GT観戦を待ちわびたファンがスタンドを埋めるなか、ZENT GR Supraは立川祐路がステアリングを握りコースイン。セットアップの確認を行っていく。立川の感触は非常に良く、タイムも良好。立川は1分46秒703というベストタイムをマークし、20周をこなすとピットイン。石浦宏明に交代した。
石浦は予選に向けたタイヤの比較等を行いつつラップを重ねていくが、石浦のフィーリングも良い。タイヤも決勝レースを見据えたものを選び、専有走行の時間には1分45秒921というタイムをマーク。ZENT GR Supraは4番手で公式練習を終えることになった。
当然、この第6戦はウエイトハンデがシーズンで最も重いレースだが、今季なかなか結果が残せていないチームはまだハンデが軽い。オーバーテイクがしづらい鈴鹿では、そういったマシンたちの前からスタートすることも重要だ。午後の公式予選では、立川と石浦のふたりはライバルたちに先んじるべく、アタックに臨むことになった。
午後2時からスタートした公式予選は、引き続き晴天のもと迎えた。GT300クラスのQ1で赤旗中断があったことから6分遅れでスタートしたGT500クラスのQ1で、ZENT GR Supraのアタッカーを務めたのは石浦。しっかりとタイヤをウォームアップさせていざアタックに入ろうかとしていた石浦だったが、#23 GT-Rがダンロップコーナーでクラッシュを喫してしまい、赤旗中断となってしまう。
石浦は一度ウォームアップをさせていたタイヤで再度アタックに入ることになる厳しい状況となっていたが、それはライバルたちも同様だ。再開後、ふたたびコースインした石浦は、時間が少ないなかでもしっかりとタイヤを温めると、1分46秒215というタイムをマーク。7番手につけ、見事Q2進出を果たすことに成功した。
しっかりとバトンを受け取ったQ2担当の立川は、午後3時31分からスタートしたQ2でコースに入ると、タイヤを温めアタックに入っていく。午前と同様、ZENT GR Supraのフィーリングは良好だ。さらなる上位進出も可能なはず……と立川は気合を漲らせアタックに入った。
しかしその気合があふれてしまったか、日立オートモティブシステムズシケインで、ZENT GR Supraはわずかにリヤがロックしてしまう。アウト側のグリーンにはみ出てしまい、すぐにコースには戻ったものの、タイムを失ったのは間違いなかった。立川がマークしたのは1分46秒664というタイム。7番手ではあったものの、立川にとってはやや悔しい結果となってしまった。
とはいえ、ZENT GR Supraのフィーリングが良いのは間違いない。しかもウエイトハンデの状況を考えれば、さらなる上位進出も可能なはずだ。TGR TEAM ZENT CERUMOは気持ちを切り替え、10月25日(日)の決勝レースに臨んでいく。
ドライバー/立川 祐路
「午前の公式練習からクルマのフィーリングは良く、予選に向けても何もクルマを変えなくてもいいくらいの状況でした。ただ、ウエイトハンデが軽いライバルたちが上位に来ていましたからね。もっと前の位置にいくために、公式予選でも“全集中”で挑みました。ただ、シケインで少し飛び込みすぎてしまい、リヤタイヤがロックしてしまいました。自分が頑張りすぎたためのミスなので残念でしたが、きちんと決めたかったですね。自分のミスはしっかり明日取り戻すつもりで頑張りたいと思います」
ドライバー/石浦 宏明
「自分たちにとっては、チャンピオン争いを考えると厳しい状況に追い込まれているなか、ここで大きいポイントを獲ればチャンスもあると思っています。事前からいろいろな準備をしてきましたが、それもあり走り出しからレベルが高い状態で戦えています。予選も不安はあまりなかったのですが、赤旗中断もあり難しい状況もありました。そんななかでQ1を突破することができたのは良かったです。また今日は、順調に進んでいた分、決勝を見すえた準備もできました。余裕をもって取り組めているので、ウォームアップでもまた次の段階を目指せると思います。決勝に向けて万全の状況で臨みたいと思っています。自分たちの前に自分たちより重いクルマはいないので、ハンデが軽いクルマを抜いて、上がっていけるようにしたいと思っています」
監督/村田 淳一
「今回は持ち込みの状態からフィーリングが良く、公式練習からドライバーたちのコメントも明るいものが出ていました。タイヤ選択に悩むことにはなりましたが、決勝に向けていい選択ができたのではないかと思っています。予選ではQ1をしっかり突破してもらい、Q2でもセクタータイムでは4〜5番手につけられそうな印象はありましたが、最終的にはシケインでのミスもあり、7番手という結果となりました。ただ、ドライバーがひとつでもいい順位につけようと努力した結果ですし、クルマやタイヤを壊したわけでもありません。タイムが出ることは分かっていますので、なんとか順位を上げてフィニッシュしたいと思います。第3戦鈴鹿も途中までは良い戦いができていましたので、ミスなく良い戦いをし、残り2戦でタイトル争いができるようなレースをしたいと思います。引き続きご声援よろしくお願い致します」