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SUPER GT RACE REPORT

2024年 SUPER GT 第1戦 OKAYAMA <予選>

2024年4月13日(土) Qualify 予選
KeePer CERUMO GR SUPRA#38 石浦宏明/大湯 都史樹
公式予選総合結果4位
< 公式予選 > 天候:晴|コース状況:ドライ

 

2024年 SUPER GT 第1戦 okayama 長いようで短いオフシーズンを経て、いよいよSUPER GTの2024年シーズンの開幕戦を迎えた。『OKAYAMA GT 300km RACE』と題された今季第1戦の舞台は、例年同様岡山県の岡山国際サーキットだ。

 2023年をもって長年チームを支えた立川祐路が引退したTGR TEAM KeePer CERUMOだが、チームを熟知する立川は監督に就任。石浦宏明のパートナーとして、今季TOYOTA GAZOO Racing勢に加わったスピードスター、大湯都史樹が加わった。これまでオフの間、岡山や鈴鹿など全国各地のサーキットで精力的にテストをこなしてきたチームは、新たな規定に対応したKeePer CERUMO GR Supraを開幕に向けて煮詰めてきた。

 迎えた第1戦のレースウイークは4月13日(土)の午前9時30分から行われた公式練習から始まった。前日から春を通り越して初夏のような暑さとなった岡山だが、予選日となったこの日も朝から晴天に恵まれ、気温はグングン上昇。公式練習は気温20℃/路面温度26℃という暑さのなか始まった。

 今季から装いも新たにブルーを主体としたカラーリングとなったKeePer CERUMO GR Supraは、石浦宏明がステアリングを握りコースインするも、序盤長い時間をピットで過ごすことになってしまった。オフのテストでパワーステアリングのトラブルが発生しており、その対策のためにいくつかのパーツを新品に変更していたが、そのパーツに不具合があったためだった。

2024年 SUPER GT 第1戦 OKAYAMA その修復に時間を取られたものの、ふたたび石浦がステアリングを握りコースインすると、終盤には大湯に交代。アウトラップでコースアウトを喫するシーンもあったが、クラッシュすることなくコースに復帰できたのは不幸中の幸い。最後には1分29秒225というベストタイムを記録し、12番手でセッションを終えた。

 大湯のコースアウトからも分かるとおり、KeePer CERUMO GR Supraのフィーリングは決して良いものではなかった。TGR TEAM KeePer CERUMOは公式練習後、予選までのインターバルを使い、セットアップを大きく変更して臨んだ。

 迎えた午後2時からの公式予選は、気温27℃/路面温度36℃まで上昇する中で迎えた。今季のSUPER GTは予選方式が変更され、予選では1セットのタイヤしか使用できず、Q1、Q2のタイム合算でグリッドが決する。公式練習の後「中団よりも前に行きたい」と話していたKeePer CERUMO GR Supraのふたりだが、Q1は大湯がステアリングを握りコースインした。

 

 やや早めにコースインした大湯は、変更したセットアップに好感触を得ると、きっちりとタイヤを温め5周目にアタック一閃。期待されたそのスピードをいかんなく発揮し、1分17秒649というタイムを記録しQ1の2番手につけてみせた。これでQ2に控える石浦が好タイムを記録することができれば、TGR TEAM KeePer CERUMOの希望どおり上位グリッドからスタートすることができる。

 

2024年 SUPER GT 第1戦 OKAYAMA ピットに戻った大湯はフィードバックを伝え、エンジニアたちはさらにKeePer CERUMO GR Supraを改良し石浦をQ2に送り出した。コンディションも変化していく難しい状況ではあったが、4周目に石浦は1分18秒504というタイムを記録すると、さらに翌周、1分18秒337までタイムを伸ばした。

 

 ライバルたちも続々タイムを縮めていくなか、石浦のタイムは7番手となったが、それでも合算タイムは2分35秒986で4番手。KeePer CERUMO GR Supraを2列目に並べることに成功した。表彰台にも手が届く好位置だ。

 

 今季新たな体制を構築し、オフの間積み重ねてきたものがまずは予選結果に繋がった。次なるターゲットはもちろんさらなる上位進出だ。TGR TEAM KeePer CERUMOはチーム一丸となって4月14日(日)の決勝レースに臨んでいく。

2024年 SUPER GT 第1戦 OKAYAMAドライバー/石浦 宏明
「公式練習のときの大湯選手のタイムが、自分たちのフィーリングよりも良いタイムだったので、セットアップを大きく変更した結果、良い方向にいったと思います。今シーズンはデータに基づきいろいろなことをトライできていますし、それが機能して思った方向に進めていると思います。午前の出遅れをエンジニアリングでカバーすることができました。予選Q1での大湯選手からQ2の僕に代わるときに、セットアップをさらに攻めたものにしたのですが、それは少しやりすぎたかもしれません。とはいえ、クルマのフィーリングはすごく良くなっていますし、タイヤもこの暖かいコンディションに合うものを選んできているので、明日の決勝レースが楽しみです」

2024年 SUPER GT 第1戦 OKAYAMAドライバー/大湯 都史樹
「予選アタックとしては、あの場でできる中では良い仕事ができたと思っています。クルマも公式練習の時点では『中盤グリッドに行けたら』と思っていたくらいでしたが、そこから変えたセットアップがすごくうまくいきました。エンジニアの皆さんがいろいろなことを考えてくれましたし、ドライバーとしても良いフィードバックができたのではないでしょうか。僕のアタックの後、クルマとしてももう少しできるのではないかとセッティングを進めましたが、少し方向性が合っていなかったのかコンディションの変化なのか、石浦選手は少し伸び悩んでしまいましたね。難しさがあったと思います。とはいえ、チームとしても昨年から最高位の予選とも聞きましたし、明日に向けて期待できるところが大きいと思います。楽しみですね」

2024年 SUPER GT 第1戦 OKAYAMA監督/立川 祐路
「午前の公式練習では少しトラブルがあり思ったほど走行ができませんでしたが、その短い時間のなか、ドライバーとエンジニアがクルマを戦える状況にしてくれたと思います。Q1では苦しい想定もありましたが、フィーリングも良かったようで、大湯選手が期待以上の良い走りをしてくれました。Q2も石浦選手が良いアタックをしてくれて、合算で4番手につけることができました。戦えるポジションに開幕戦からつけることができたと思います。今季は自分も含め、エンジニアリング面など体制をいろいろ変えていますが、新体制での初戦としてはまずまずの予選結果ではないでしょうか。やってきたことが良い方向に進んでいるので、明日のレース含め、今後に向けて期待できると思います。まずは明日、きちんと結果として残したいですね」