2024年 SUPER GT 第5戦 SUZUKA
2024年12月7日(土) 公式予選
KeePer CERUMO GR SUPRA#38 石浦宏明/大湯 都史樹
公式予選結果10位
< 公式予選 > 天候:晴|コース状況:ドライ
2024年のSUPER GTもいよいよ今シーズンの最終戦を迎えた。例年、最終戦となるのは11月のモビリティリゾートもてぎだが、今シーズンは8月31日〜9月1日に予定されていた第5戦が台風10号の影響で延期されていたことから、これまでのSUPER GTの歴史にはない12月の鈴鹿サーキットが最終戦の舞台となった。
そんな一戦に向け、TGR TEAM KeePer CERUMOの石浦宏明/大湯都史樹組は今シーズンこれまで積み重ねた52ポイントにより、ランキング3位で臨むことになった。ランキング首位の#36 GR Supraとは22ポイント差があり、かろうじてチャンピオンの可能性を残して臨む最終戦だ。大逆転を目指し、チームは万端の準備を整え鈴鹿に乗り込んだ。
迎えた公式予選日の12月7日(土)は、朝から晴天に恵まれた。気温11度/路面温度12度というコンディションのもと午前9時20分から公式練習が行われたが、オフシーズンのテストでこそこういった状況はあるものの、レースウイークでのこの低温は今までもあまり例がない。KeePer CERUMO GR Supraはまずは大湯がステアリングを握りコースインしたが、途中日立Astemoシケインでスピンを喫するなど、気温が低い状況下でクルマの感触はあまり良いものではなく、またトラフィックも多くなかなか改善へのトライが進められていない状況が続いた。
大湯は途中二度のの赤旗中断を含めた4回のピットアウト〜インを繰り返しながら22周を走り、石浦に交代する。KeePer CERUMO GR Supraのコクピットに乗り込んだ石浦は、当初のプランではロングランに向けたセットアップを行う予定だったが、大湯の走行でしっかりと予選に向けた準備ができなかったことから、10周をショートランのセットアップに変更。ニュータイヤを履きチェッカー周に1分45秒355というタイムを記録するが、12番手という順位で公式練習を終えることになった。やはり石浦の感触もあまり良いものではない。
TGR TEAM KeePer CERUMOが逆転チャンピオンをつかみ取るためには、まずは予選でポールポジションを獲らなければならない。午前の状況ではそれは厳しい。チームは短いインターバルの間、セットアップの改善に取り組んだ。
12月の開催で日照時間の制限もあることから、いつもより早い午後1時50分にスタートした公式予選。しかもタイヤの温まりの時間も考慮され、今回はGT500クラスから先にQ1が始まったほか、5分間時間が延長された。そんな予選で、KeePer CERUMO GR SupraのQ1を務めたのは石浦だ。
午前中に続き冬晴れに恵まれ、気温14度/路面温度24度というコンディションのもと始まったQ1で、石浦は少しずつタイヤをウォームアップさせながらアタックを展開。フィーリングは良くなっていたものの、デグナーでのわずかなタイムロスが響き、1分44秒573というベストタイムで13番手となった。
午後2時48分からスタートしたGT500クラスのQ2。合算タイムで争われることから、まだ逆転のチャンスはある。チームはさらなる改善を加え、大湯に望みを託した。しばらくピットでステイした大湯はここで1分43秒921というタイムを記録するが、合算では3分28秒894で10番手。タイムを大きく伸ばすことはできなかった。そして、ポールポジションを獲得した#36 GR Supraが、予選で2024年のチャンピオンを決める結末となった。
目標としていたチャンピオンへの挑戦は、公式予選で幕を閉じることになった。ただ、僅差のランキング2位へのチャンスはまだ残されている。TGR TEAM KeePer CERUMOは目標に向けチーム一丸となって12月8日(日)の決勝日に臨む。
ドライバー/石浦 宏明
「走り出しから大湯選手のフィードバックもあまり良い状況でもなさそうでしたし、セッションで赤旗が出たりとプログラムもうまく消化できていなかったのですが、大湯選手でニュータイヤのバランスを進めることを優先していました。自分が乗ったときはロングランに取り組む予定でしたが、自分がニュータイヤを履いたときも思ったよりもうまく走ることができず、クルマをさらに調整しなければと思っていました。エンジニアがいろいろな取り組みをしてくれたおかげで予選ではフィーリングは良くなっていましたが、デグナーでわずかにミスがあって、タイムロスをしてしまいました。そこは自分の反省点です。Q2では大湯選手が気合が伝わる走りをみせてくれましたが、それでも上位と差があったので、自分たちが準備してきた内容が鈴鹿に対して合っていないところがあるのだと思います。明日に向けてもう少しトライして、なるべく上位を目指し、ランキングでもさらに上で終われるように取り組みたいと思っています」
ドライバー/大湯 都史樹
「公式練習からうまく組み立てられなかったように感じます。タイヤのウォームアップのタイミングもあり、トラフィックに引っかかったりと、十分な時間をとることができなかったところがありました。また公式練習からあまりクルマに手ごたえがなく、セットアップを進めていったものの、公式予選Q1での石浦選手もあまり良いフィーリングではありませんでした。Q2に向けてもさらに上位を狙えるトライを進めていきましたが、根本的に遅れている状況だったので、トップ3に絡めるような予選ではなかったと思います。チャンピオン争いという観点でもそうですが、決勝に向けても厳しい状況にあります。ランキング2位を獲るチャンスがまだありますが、今の状況では厳しいので、決勝に向けてはトライをしていかなければと思っています」
監督/立川 祐路
「午前の公式練習からバランスは悪くないフィーリングがドライバーから聞こえていましたが、タイムの差が大きく、公式予選でもパフォーマンスが低い状況が続いてしまいました。結果的にチャンピオンが決まってしまいましたが、シリーズランキングを考えると2位に上がれる可能性がまだあるので、決勝レースでは挽回したいと思っています。残念ながら我々がタイトルを手にすることができませんでしたが、TGR TEAM au TOM'Sの皆さんにチャンピオンおめでとうございますと伝えたいですし、我々もそれに続く順位で終えられるように頑張りたいと思います」