2023年 SUPER GT 第3戦 SUZUKA <予選>
2023年6月3日(土) Qualify 予選
ZENT GR SUPRA#38 立川祐路/石浦宏明
公式予選総合結果14位
< 公式予選 > 天候:晴|コース状況:ドライ
2023年のSUPER GTは、4月の第1戦岡山、5月の第2戦富士を経て、初夏のイベントである第3戦鈴鹿を迎えた。近年は毎年この時季に開催されているレースだが、今季はレース距離が450kmと長く、スピードとともに戦略も重要となる一戦だ。第2戦では速さはあったものの、公式予選でのわずかな一瞬がレースに響くことになってしまったTGR TEAM ZENT CERUMOにとっては、今回の第3戦はその悔しさを晴らしたい一戦となった。
迎えたレースウイークは6月2日(金)に搬入作業が行われたが、この日は台風2号と梅雨前線の影響により強い雨が終日降り注いでおり、TGR TEAM ZENT CERUMOのメンバーは雨のなか準備を進めた。ただ、一夜明けた6月3日(土)は早朝こそ雲が残っていたものの、走りはじめの公式練習は晴天で迎えることになった。
台風一過ということもあってか、風が強いものの、気温23度/路面温度26度とまさに初夏の陽気となった公式練習は、直前に行われていたFIA-F4の予選で赤旗が相次いだことから、当初予定から5分遅れとなる午前9時15分に始まった。ZENT CERUMO GR Supraはまずは立川祐路がステアリングを握りコースインし、8周目に1分46秒111というベストタイムを記録。その後二度のピットインを行い、16周を走ると石浦宏明に交代。石浦も予選に向けたセットアップを続けていった。
TGR TEAM ZENT CERUMOにとって課題となったのはタイヤだ。持ち込みの2種類のタイヤのうち、どちらを使用するのがベストなのか判断が難しい部分があったものの、最終的に立川と石浦、そしてチームは検討した結果、硬めのタイヤを選び、立川にQ1を委ねることになった。決勝に向けてメリットがありそうだったが、予選ではタイヤをウォームアップさせることが難しい。そんな課題をもちながら、立川は午後3時58分にコースオープンした予選Q1に臨んだ。
午前から引き続き晴天に恵まれていたものの、非常に風が強いコンディションで、立川はタイヤをしっかりとウォームアップさせるべく、真っ先にZENT CERUMO GR Supraをコースインさせていった。立川は5周目にアタックに入っていくが、デグナーカーブでわずかにコースアウトを喫してしまった。
幸いグラベルストップやクラッシュは避けることができ、コースに戻ったものの、もうアタックのチャンスは残り時間を考えるとこの周しかない。立川は最終的に1分45秒646を記録したが、やはりQ2進出には届かず、11番手となった。さらに泣きっ面に蜂というべきか、デグナーカーブでのコースアウトの際に走路外走行をとられてしまい、この1分45秒646も抹消されてしまうことに。ZENT CERUMO GR Supraの予選順位は15番手となった。
予選後、車検の結果ポールポジションだった#24 Z GT500が不合格となり、明日の決勝レースでZENT CERUMO GR Supraは14番手からスタートを切ることになった。このところ苦しい予選順位が続いてしまっているが、明日は長丁場の450km。アクシデントも多いコースだけに、荒れる展開になることも予想される。結果の悔しさは結果で晴らすしかない。TGR TEAM ZENT CERUMOは気持ちを切り替え、6月4日(日)の決勝日に臨む。
ドライバー/立川 祐路
「予選ではまわりよりもハードタイヤを使うことになりましたが、ウォームアップに時間がかかりました。4周をかけてなんとか温められたかな……と思いましたが、結果的にデグナーカーブで少し無理をしてしまったのか、クルマが跳ねてしまって。コースアウトしてしまうことになりました。そこでタイムも失ってしまいましたが、時間的にもその周にアタックを続けざるを得ませんでした。結果的に走路外走行をとられてしまったので、予選については申し訳ない気持ちです。前戦から連続してこういうポジションからのレースになってしまったので、ファンの皆さんには本当に申し訳なく思っています。明日挽回するしかないですね」
ドライバー/石浦 宏明
「今回は2種類のタイヤを持ち込みましたが、少し差があるタイヤでした。正直、どちらを使うか迷いもあったので、予選に向けて温存しつつ、僕が午前中にニュータイヤを履いていなかったので、立川選手にQ1をお願いすることになりました。予選はこのポジションにはなりましたが、決勝重視のタイヤですし、昨年は鈴鹿で最後尾から優勝しているチームもいるので、まだぜんぜんチャンスはあると思っています。明日は450kmレースですし、いろいろなチャンスをしっかり活かしたいですし、大事なのは決勝です。ポジションを上げた開幕戦のようなレースにしたいですね」
監督/村田 淳一
「天候の状況もあり、予想以上に路面ができあがっていなかったようで、チームとしてその読みが甘かったのかもしれません。タイヤを選ぶときにいろいろな想定はできたはずだったので、そこは完全に我々のミスだと思います。そこは毎戦やることなので、次戦に活かさなければなりません。結果的にワンミスが響いてしまったのは残念でした。ドライバーも決勝で取り返すつもりでいますし、チームとしてもそれを実現できるようにサポートしていきたいと思います。鈴鹿は何かが起きやすいコースですし、何かが起きようと起きまいと、しっかり動けるようなストラテジーを考え、臨機応変に対応したいと思います。もともとのポテンシャルはあると思うので、入賞を目指し、チーム全体で取り返していきたいですね」