2023年 SUPER GT 第6戦 SUGO <予選>
2023年9月16日(土) Qualify 予選
ZENT GR SUPRA#38 立川祐路/石浦宏明
公式予選総合結果5位
< 公式予選 > 天候:曇|コース状況:ドライ
2023年のSUPER GTも残すところ3戦。迎えた第6戦の舞台は、宮城県のスポーツランドSUGOだ。TGR TEAM ZENT CERUMO、そして立川祐路にとっても数多くの良い思い出があるコース。ライバルたちのサクセスウエイトも重くなっており、ZENT CERUMO GR Supraにとってはチャンスでもある。立川の最後のSUGOでのレースを良い結果にすべく、チームはしっかりと準備を整え、9月16日(土)の予選日を迎えた。
前日の搬入日から雲が多く、午後には雨も降りはじめたSUGOだが、予選日朝は路面に水が残るダンプコンディション。ただ雨は降っておらず、午前9時15分から行われた公式練習の最中にコンディションがドライとなっていくことが予想された。ZENT CERUMO GR Supraは立川祐路からステアリングを握りコースインしたが、路面コンディションの良化を待ち、開始後はしばらくピット内でステイすることになった。
その後、ふたたび立川がドライブしコースインすると、18周を走り1分12秒095というタイムを記録。フィーリングも良く、細部を詰める作業を行った後、石浦宏明に交代する。ただ途中、GT300車両のクラッシュもあり赤旗中断も発生したことから、石浦の走行時間がかなり少ない状況となってしまった。とはいえ、ニュータイヤを履いてコースインした石浦は、少しずつ日射しも差すなか、7周を走り終盤1分11秒138までタイムアップ。ZENT CERUMO GR Supraは6番手で公式練習を終えた。
石浦はその後行われたフルコースイエロー訓練でも周回を重ね、午後の予選に向けてセットアップを進めていくことになるが、石浦の感触としてはややアンダーステアがあり、公式予選でのQ1突破、そして少しでも上位グリッドを獲得するべく、TGR TEAM ZENT CERUMOは午後へ向けさらなる調整を続けていった。
スポーツランドSUGOは午前の公式練習の後も曇り空が続いていたが、GT300クラスの公式予選Q1がスタートする午後2時40分の直前、サーキットには雨が舞いはじめた。あっという間に路面はウエットコンディションに転じることになったが、GT300クラスのQ1のうちに少しずつコンディションは好転。ふたたびドライとなる非常に難しい状況のなか、午後3時13分からのGT500クラスのQ1を迎えた。
ZENT CERUMO GR Supraのアタッカーを務めた石浦は、Q1開始後すぐにコースイン。タイヤをウォームアップさせていった。このSUGOはコース長も短いことからトラフィックも課題となるが、石浦は5周目、他車とのギャップを作りアタックを決めると、1分10秒448を記録。その時点でのトップに立ってみせた。他車のポジションアップとともに少しずつ順位は下がったが、5番手で見事Q2の立川祐路にバトンを繋いだ。
GT300クラスのQ2をはさみ午後3時51分にスタートしたGT500クラスのQ2。この頃には晴れ間も広がり、西日さす中でコースインした立川は、SUGOでの最後の予選アタックに集中し、タイヤをウォームアップさせていくと、5周目に1分10秒510というタイムを記録。一時は4番手だったが、最終的には5番手につけQ2を締めくくった。
奇しくも第5戦鈴鹿と同じ位置からのスタートとなるが、今回は短い300km。スタート時点でしっかりと決勝レースに向けた好セットアップを作ることができていれば、表彰台、そしてその頂点を目指すことは決して不可能ではない。SUGOで立川祐路の最後の良い思い出を作るべく、チームは9月17日(日)の決勝レースに向けて一丸となって臨んでいく。
ドライバー/立川 祐路
「クルマのフィーリングは比較的良い状態でしたが、それだけに今回の予選結果を見ると、トップ3台のライバルとのタイム差は少しショックでした。僕たちのクルマがまとまっているので、なおさらでしたね。とは言え、決勝ではまた選んでいるタイヤなどで条件は変わると思います。予選5番手というポジションは表彰台が見える位置でもありますし、明日までにクルマも煮詰めたいと思っています。今日の予選でのタイムでは差をつけられてしまいましたが、明日はレース後半、しっかりと勝負ができるクルマにしていければチャンスはあると思っています。頑張って表彰台に登りたいと思っています」
ドライバー/石浦 宏明
「公式練習ではコンディションの変化を待っていたこともあり、かなり走行時間が少なくなってしまいました。コースインしてすぐに専有走行にもなってしまいましたが、そこでのニュータイヤが初めてのコースインとなりました。クルマはアンダーステア傾向だったのですが、FCY訓練なども使いながら、予選に向けて足りない部分を直していきました。Q1の直前は雨が降ったこともあり、ギリギリまで待ってドライセットに戻すなど混乱したところはありましたし、アタックのタイミングとしては難しいタイミングにもなりましたが、Q1を通過することができて良かったです。立川選手のアタックもアジャストした影響が出たりとロスもありましたが、今日できることとしてはそれほど悪くなかったのではないでしょうか。今回は300kmレースでピットタイミングと決勝ペースで決まってしまいます。明日に向けてしっかりとアジャストし、良いクルマを作ることができれば、この位置からなら表彰台が狙えると思います。今季まだ表彰台に登れていないので、それを目指して頑張っていきたいです」
監督/村田 淳一
「持ち込みセットアップから悪い状態ではなく、事前のシミュレーターやエンジニアとのミーティングなどで詰めてきたことが大きく外していなかったので、そこから調整していきました。そのおかげもあってQ2に進出し、5番手という位置を得ることができました。トップ3は少し速いですが、我々も決勝に向けたセットを煮詰めて戦えるマシンに仕上げたいですね。ここ数戦、ピットでもミスがあるので、そこも含めて明日は自分たちのレースをしっかりと戦い、5番手から表彰台を目指していきたいと思っています」