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SUPER GT RACE REPORT

2024年 SUPER GT 第4戦 FUJI <決勝>

2024年8月4日(日) final 決勝
KeePer CERUMO GR SUPRA#38 石浦宏明/大湯 都史樹
決勝結果 3位
< 決勝 > 天候:晴|コース状況:ドライ

 

2024年 SUPER GT 第4戦 FUJI 公式練習の走り出しから好フィーリングを得て、ライバル勢が速さをみせるなかGR Supra勢の最上位となる4番手グリッドを獲得したTGR TEAM KeePer CERUMO。表彰台獲得を目指し迎えた8月4日(日)の決勝日は、午後から雨の予報もあったが、晴天のもと迎えた。

 夏の日射しが照りつけ気温35度/路面温度56度という暑さのなか迎えた午後2時30分からの決勝レースで、KeePer CERUMO GR Supraのスタートドライバーを務めたのは石浦宏明だ。スタートでは一瞬3番手をうかがう動きをみせた石浦だったが、その後GT500クラスの上位陣は膠着状態に。3番手を走る#64 CIVIC TYPE-R GTを追いながら序盤のレースを進めていった。

 今回のレースはSUPER GTでも初めてとなる350kmのレース距離。300kmレースよりもわずかに長く、戦略も重要になる。石浦の後方からは、序盤から追い上げをみせてきた#14 GR Supraが接近するもののこれを寄せ付けず、逆に15周を過ぎてGT300クラス車両が2回目のラップダウンとなると、ふたたび#64 CIVIC TYPE-R GTとのギャップを縮めていった。

 ただ、スタートからしばらく経ったころになると、フロントタイヤが厳しい状況に陥ってしまう。石浦はなんとかペースを保とうと格闘するものの、やはり少しずつペースが落ちてきてしまっていた。

2024年 SUPER GT 第4戦 FUJI 石浦は後方から迫る#14 GR Supraの勢いに少しずつ接近を許してしまう。20周目に石浦はテールにつかれると、21周目のメインストレートでサイド・バイ・サイドのバトルを強いられ、先行を許してしまった。とはいえ、上位陣のなかで石浦のペースは決して悪いものではない。#14 GR Supraに大きく離されることはなく、31周目までしっかりと5番手を守り戦うと、ミニマムの距離でピットイン。大湯都史樹にKeePer CERUMO GR Supraのステアリングを託した。

 交代した大湯は、すぐにセクターベストを記録するハイペースで走りはじめた。KeePer CERUMO GR Supraの後にピットインするライバルたちを先行するアンダーカットが狙いだ。この大湯の鬼神のプッシュが功を奏し、33周目にピットインした#64 CIVIC TYPE-R GT、そして34周を終えピットインした#14 GR Supraを見事に先行。ついにKeePer CERUMO GR Supraを表彰台圏内の3番手に導いていった。

 ただレース後半、少しずつ大湯の後方から#14 GR Supraが接近し始めた。大湯は早めのピットインだったことから、後にピットに入ったライバルよりもタイヤや燃料が厳しくなる。こうなると350kmというレース距離が長く感じてくるが、大湯は必死にKeePer CERUMO GR Supraのコクピットのなかでタイヤと燃料をコントロール。後方から迫る#14 GR Supraに対し1秒前後のマージンをしっかりと保ったままレース終盤戦を進めた。

 

2024年 SUPER GT 第4戦 FUJI スタートから約2時間。近くに雨雲が近づいていたが、心配された雨は降らず、第4戦はそのままフィニッシュを迎えた。やや涼しさを感じはじめるなか、KeePer CERUMO GR Supraを駆る大湯は嬉しいチェッカーフラッグを受け、TGR TEAM KeePer CERUMOにひさびさの3位表彰台をもたらすことになった。チームにとっては2021年第6戦オートポリス以来の表彰台だ。

 

 そして奇しくも、この日は大湯の誕生日。自らを祝うバースデーポディウムとなった。スーパーフォーミュラでの表彰台に続き、2戦連続で富士で表彰台を獲得し、自らの力を証明してみせた。

 

 表彰台はもちろん嬉しいところではあるが、とは言えまだ3位。レース後、チームメンバーは喜びは示しながらも、まだ前に2台がいることに一抹の悔しさをみせた。欲しいのは表彰台の頂点。その目標に向け、TGR TEAM KeePer CERUMOは次戦以降も挑戦を続けていく。

ドライバー/石浦 宏明
「ライバルメーカーが速いだろうと予想していましたが、スタート直後から予想どおりトップの2台が速く、なんとか1台には食らいついていこうと戦っていきました。ただ、僕のスティントではフロントタイヤが厳しくなってきて、ペースが落ちてきてしまいました。ちょうどそのタイミングで14号車が近づいてきたのですが、もう少し防ぐことができていたら大湯選手に楽をさせてあげられただろうと思っていたものの、先行を許してしまいました。とはいえ、その後は近い状態で走ることができ、ミニマムでピットに入ることができました。大湯選手がアウトラップからすごい走りをみせてくれましたし、燃費やタイヤをうまくマネージメントしてくれながら最後まで順位を守ってくれました。表彰台に立つことができて良かったですが、優勝まではまだちょっと遠いので、まだまだ速さを磨いていきたいと思います」

2024年 SUPER GT 第4戦 FUJIドライバー/大湯 都史樹
「今日はベストなレースができたと思っています。もちろん優勝したかったですが、チームの皆さんがやれるだけのことをやってくれたレースだったと思います。作戦を考えても燃費をセーブしたりする必要があり、うしろから14号車が来る展開のなかで、間合いをとったりと考えることがすごく多かったですね。ファーストスティントで石浦さんが大きく離されることなくピットに戻ってきてくれたおかげもあり、気合のアンダーカットがうまくできたと思います(笑)。そこからペースもなんとか維持しながら3位を死守することができたので、本当に良かったです」

監督/立川 祐路
「約3年ぶりに、しばらく離れてしまっていた表彰台に戻ることができて良かったです。序盤から石浦選手がフロントが厳しい状況になり、守りの展開となってしまいましたが、早めのピットインで大湯選手に交代する作戦を採り、うまくアンダーカットすることができました。予定どおりにレースを進めることができましたし、大湯選手が後半ロングスティントのなかで、燃料やタイヤをセーブしながらうまくペースを保ってくれました。後半はトップと同様のペースで走れましたし、頑張ってくれたと思いますね。予選日、そして今日とドライバー、チームができることをミスなくやってくれた結果だと思っています。それと大湯選手にはお誕生日おめでとうと伝えなければいけませんね(笑)。今日は3位を獲ることができてひとまず良かったと思いますけど、もちろん目指すのは優勝です。残りのレースのどこかで必ず勝てるよう頑張りたいと思います。ご声援ありがとうございました!」