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SUPER GT RACE REPORT

2024年 SUPER GT 第5 SUZUKA <決勝>

2024年12月8日(日) final 決勝
KeePer CERUMO GR SUPRA#38 石浦宏明/大湯 都史樹
決勝結果 9位
< 決勝 > 天候:晴|コース状況:ドライ

 

2024年 SUPER GT 第5戦 suzuka チャンピオン獲得の可能性を失うだけでなく、予選結果も10番手と悔しい最終戦の走行初日となったTGR TEAM KeePer CERUMO。迎えた12月8日(日)の決勝日も鈴鹿サーキットは晴天に恵まれ、2万7000人ものファンがスタンドを埋めた。

 最終戦らしい雰囲気のもと、午前11時10分からウォームアップ走行が行われ、途中赤旗中断があるなか、KeePer CERUMO GR Supraは決勝に向けてトライしたセットアップを確認。当初予定から10分遅れとなる午後0時50分からの決勝レースに臨んだ。

 前日よりも雲が多く、気温13度/路面温度19度という冷え込みのなか迎えた決勝。KeePer CERUMO GR Supraのスタートドライバーを務めたのは石浦宏明だ。スタート直後、タイヤが冷えた状態で石浦は大混戦のなかバトルを展開するも、ライバルたちとは選んでいたタイヤが異なったことや、位置取りでやや順位を落とし、14番手でオープニングラップを終える。ただ、その後は3周目に#8 CIVIC TYPE-R GTがペナルティストップをこなしたことからひとつポジションアップ。スタート直後に順位を落としていた#24 Z NISMO GT500や、同じタイヤを履いていた#37 GR Supra、さらに順位を落としてきた#19 GR Supraなどと競り合いながら、バトルのなかでわずかに接触等もありつつ、序盤のレースを進めていった。

 9周目にはGT300車両のアクシデントで一度フルコースイエローが入ったが、それが明けた10周を過ぎるころには、少しずつ順位が落ち着きはじめた。石浦は前を走る#37 GR Supraにターゲットを定め、そのギャップを詰めていった。前日は難しいフィーリングだったKeePer CERUMO GR Supraも、チームの努力により改善されていた。

2024年 SUPER GT 第5戦 suzuka GT500クラスでは17周目から相次いで各車がピットインしていくことになったが、KeePer CERUMO GR Supraもなんとかライバルたちを先行するべく、ミニマムスティントとなるこのタイミングでピットイン。大湯都史樹に交代する。ここでチームは抜群のピットストップを決め、#37 GR Supraを先行。#24 Z NISMO GT500を追いながら11番手でレース後半を戦っていくことになった。

 後半スティントでは大湯は前半と異なるタイヤを履いており、ペースは悪くない。ただ、#24 Z NISMO GT500はストレートが速く、大湯といえどなかなかオーバーテイクには至らなかった。しかし、そんな大湯のプレッシャーが功を奏したのか、44周目に#24 Z NISMO GT500はタイヤにトラブルを抱え後退することに。大湯のKeePer CERUMO GR Supraはついにポイント圏内の10番手に浮上することになった。

 今までに経験がない12月の開催、しかもこの日はレースウイークでも最も気温が低い状況で、多くのライバルたちがタイヤに苦しむことになったが、そんななかレース終盤でも大湯のペースは衰えることはなく、チェッカー間際には9番手を走っていた#39 GR Supraにターゲットを定めた。

 

2024年 SUPER GT 第5戦 motegi 大湯はファイナルラップ、#39 GR Supraをオーバーテイクすることに成功。これで9位に順位を上げフィニッシュすることになった。予選日にはポイント獲得も難しいかとも思われた最終戦だが、2ポイントを持ち帰ることに成功した。

 

 この大湯の奮闘もあり、TGR TEAM KeePer CERUMOの石浦/大湯組は2024年のドライバーランキングを4位で終えることになった。54ポイント獲得は3位の#3 Z NISMO GT500と同点だが、勝利数の差での4位となった。やはり勝ちがシーズンでは必要になることも痛感させられた。とはいえ、新体制の一年目で、TGR TEAM KeePer CERUMOは昨年のランキング13位から大きなジャンプアップを遂げることになった。今シーズン得た速さと強さを、来たる2025年に繋げていく。ふたたび目指すはチャンピオンへの挑戦だ。


ドライバー/石浦 宏明
2024年 SUPER GT 第5戦 suzuka「今回、スタートで履いていたタイヤが温度レンジに合っていなかったので、フォーメーションラップまで懸命に温めていったものの、スタート直後は苦しくなりました。同じタイヤを履いていた37号車を抜きに行こうと思ったときに位置取りが良くなく、順位を落としてしまいました。前に詰まったときにストレートが速い24号車と接触したりするなかで、なんとか前に出たいとピットと話し、予定どおりミニマムの周回数でピットインすることにしました。ピット作業もすごく速かったので、前に出ることもでき、チームに助けられましたね。後半は大湯選手も良いペースで走れましたし、2台を抜いてくれたので本当に良かったです。今日はポイントが獲れないかと思っていたくらいだったので、感謝しています。これでランキングは4位で終わりましたが、今季は新体制でやらせてもらい、開幕前は機能するのか不安もあったものの、チーム全員で良い雰囲気を作ることができ、自信もつきました。今後への転機になった一年だったと思います」

2024年 SUPER GT 第5戦 suzukaドライバー/大湯 都史樹
「序盤の石浦選手からバトンを渡してもらいましたが、まずその時のピットワークが素晴らしかったですね。そこで37号車の前に出られたのがその後の展開に繋がったと思います。アウトラップも良いペースで走ることができました。ただ、その時点でできていたギャップに24号車が入ってしまい、そこからは追いついたり離されたりという展開になりましたが、展開にも恵まれましたね。レースでのスティントについては悪いところはそれほどなかったと思いますし、自信をもって走ることができました。最後に39号車をかわすところまでいけたのは良かったです。終盤は僕たちがいちばんペースが良いくらいだったのではないでしょうか。結果的にはランキング4位となりましたが、自分としてはやり切ったシーズンになったと思います。とはいえ、チャンピオンになった36号車はとてつもなく速いので、オフの開発なども含めて課題をしっかり解決し、力の差を埋めていきたいですね」

2024年 SUPER GT 第5戦 suzuka監督/立川 祐路
「序盤に少し順位を下げてしまい、14番手までドロップすることになりました。前のグループとはギャップが広がってしまう苦しい展開になってしまいましたが、そんななかでも終盤には大湯選手がファイナルラップまで追い上げをみせてくれたおかげで9位に入り、ランキング3位を守ることこそできなかったものの、ランキング4位でシーズンを終えることになりました。今週末こそ苦しいレースウイークになってしまいましたが、一年を通してみると、新体制で臨んだなかでチームみんなの頑張りのおかげで、一年目としてはまずまずの成績で終えられたのではないかと思っています。これを糧として、明日からさらに来年に向けて飛躍できるように頑張っていきたいと思います。一年間応援ありがとうございました」